今回は、ディズニー関連企業が製作している映画やTV番組と、日本の特撮ヒーローの、両方に興味がある私ならではの記事を書いてみたいと思います。
日本に生まれ育った方ならば、ちゃんと見たことはなくても、赤や黄色などのカラフルな色で色分けされた、複数の構成員で成り立っている特撮ヒーローの存在を、何となく知っている人が多いと思います。そのようなヒーローの代表例が、ゴレンジャーです。
それらのヒーローは正確に言えば、東映が製作している「スーパー戦隊シリーズ」と呼ばれるシリーズに属するヒーローたちのことで、1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』に始まり、2006年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』で、記念すべきシリーズ第30作目を迎えました。今は第32作目の『炎神戦隊ゴーオンジャー』がTV朝日系列で放送されています。
第1作目の『秘密戦隊ゴレンジャー』は2年間放送されたものの、第2作目の『ジャッカー電撃隊』が視聴率不振で9ヵ月で放送が終了したため(最終回が1977年12月)、シリーズには若干のブランクがあります。しかし、シリーズ第3作『バトルフィーバーJ』が1979年2月に始まって以降、約30年間1度も途切れることなくシリーズが継続している、日本の特撮番組でも稀有のシリーズです。通常のアニメやドラマでも、あまり例があるものではないでしょう。
そのスーパー戦隊シリーズのヒーローは、実はアメリカの子供たちにもよく知られているそうです。何故ならアメリカでは、日本のスーパー戦隊シリーズの各作品を『パワーレンジャー』シリーズとしてリメイクして放送しているからです。その『パワーレンジャー』シリーズの第1作は、日本のスーパー戦隊シリーズ第16作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992~1993年)をリメイクしたもので、1993年にアメリカで放送されました。
アメリカの『パワーレンジャー』シリーズは、ヒーローの戦闘シーンは日本で放送された映像を流用している場合も多いそうですが、新規撮影シーンもあるそうです。また、変身前の人間体は海外の俳優が演じております。つまり『パワーレンジャー』シリーズでは、アメリカの役者さんが、日本でもお馴染みのカラフルな衣装のヒーローに変身する描写を見られるわけです。
元々、『パワーレンジャー』の企画は、アメリカのサバン・エンターテイメント社が、日本の東映に持ちかけたもの。サバン・エンターテイメントの経営者が、日本の戦隊ヒーローの大ファンだったからだそうです。そして、サバン・エンターテイメントによって、日本の戦隊シリーズ作品が次々と『パワーレンジャー』シリーズとしてリメイクされ、アメリカで人気を博すこととなりました。その間、サバン・エンターテイメントはFOXファミリー・グループに入ります。
そして、ここでようやくディズニーの登場です。ディズニーは2001年に、FOXファミリー・グループを買収しました。要するに、ディズニーは『パワーレンジャー』シリーズの商品化権を獲得したのです。そして、先月発売された『Disney A to Z』日本語版371ページの記述によれば、2003年の『パワーレンジャー・ニンジャストーム』が、ディズニーが単独で製作した初めての『パワーレンジャー』作品になるのだとか。
もっとわかりやすく言えば、『パワーレンジャー・ニンジャストーム』以降の『パワーレンジャー』シリーズの作品は、ディズニーが製作しているということになります。以下、ディズニー製作による『ニンジャ・ストーム』以降の『パワーレンジャー』シリーズの作品名と、その元ネタとなった日本の戦隊シリーズの作品名を紹介していきます。
●日本:『忍風戦隊ハリケンジャー』(2002~2003年) ⇒ アメリカ:『パワーレンジャー・ニンジャストーム』(2003年)
●日本:『爆竜戦隊アバレンジャー』(2003~2004年) ⇒ アメリカ:『パワーレンジャー・ダイノサンダー』(2004年)
●日本:『特捜戦隊デカレンジャー』(2004~2005年) ⇒ アメリカ:『パワーレンジャー・S.P.D』(2005年)
●日本:『魔法戦隊マジレンジャー』(2005~2006年) ⇒ アメリカ:『パワーレンジャー・ミスティックフォース』(2006年)
●日本:『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006~2007年) ⇒ アメリカ:『パワーレンジャー・オペレーション・オーバードライブ』(2007年)
●日本:『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(2007~2008年) ⇒ アメリカ:『パワーレンジャー・ジャングルフューリー』(2008年)
ディズニー製作の第2作目『パワーレンジャー・ダイノサンダー』は、ディズニー以前から通算して、『パワーレンジャー』シリーズの第10作目にあたります。ただし、ディズニーが関わっていない第1作目は、シーズン1・シーズン2・シーズン3と製作されているので、これを1つの作品ではなく3つの作品と見なすと、『ダイノサンダー』は第12作目ということになります。
ともかく『パワーレンジャー』シリーズは、ディズニーが関わっていない時期も含めて15年(第1作が1993年)、ディズニー単独製作の『ニンジャストーム』から数えても5年以上続いているわけです。
今や、アメリカのディズニー・テーマパークでは、ミッキーマウスやスティッチに混じって、パワーレンジャーもパレードなどに登場することがあるそうです。私は海外のディズニー・テーマパークには行った事がないので、直接見たことはありませんが…。
何はともあれ、日本発のヒーローがディズニー・テーマパークのパレードに参加しているというのは、考えてみると結構凄いことなのではないかと思ってみたりもします。しかし、草薙聡志『アメリカで日本のアニメは、どう見られてきたか?』(徳間書店、2003年)という本によると、パワーレンジャーの元ネタとなったヒーローが日本のものであることは、アメリカの子供たちにはあまり知らされていないそうです。
ちなみに、日本では現在、上記で紹介したディズニー製作のシリーズ作品以前の、『パワーレンジャー・ライトスピードレスキュー』(元ネタは『救急戦隊ゴーゴーファイブ』)を、トゥーンディズニーで視聴することができます。
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