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2008年8月28日 (木)

慶応元年の遠山三之助景之

財団法人・大倉精神文化研究所が発行している『大倉山論集』第52輯(2006年)に、岡崎寛徳氏の「慶応元年の遠山三之助景之」という論文が収録されています。「嘉永元年・安政二年の遠山左衛門尉景元」(『大倉山論集』第50輯、2004年)と「安政二・三年の遠山金四郎景纂・景彰」(『大倉山論集』第51輯、2005年)に続く論文です。

遠山三之助景之とは、時代劇『遠山の金さん』のモデルになった遠山左衛門尉景元の家を9代目として継いだ人物です。有名な景元は6代目です。9代目の景之は景元と同様、「金四郎」を名乗ったこともあるそうです。岡崎寛徳氏によれば、景元以降の遠山家については明らかでない部分が多いらしく、岡崎氏の研究もその部分に光を当てたものということになります。

岡崎氏の論文は、大倉精神文化研究所所蔵の「金沢甚衛氏旧蔵資料」中の「遠山日記三」を主な論拠史料として、慶応元年の遠山三之助景之の活動、遠山家の家族や親戚の動向、遠山家の家臣や領地などについて分析したもの。その結果として例えば、遠山三之助景之が小姓組番士として、慶応元年の将軍・徳川家茂の上洛に随従していたことなどが明らかにされています。

岡崎寛徳氏は「慶応元年の遠山三之助景之」ほか一連の論文で、遠山景元の家に関する事実を色々と明らかにされています。現在、遠山家5代の景晋以降が葬られた遠山家の墓所は、明治末年に移転しているそうですが、移転前と移転後では墓の配列が異なり、移転後には景元の墓が中央に配置されたそうです。その理由としては、明治末年の段階で景元が名町奉行として巷間に知れ渡っていたからではないかと、岡崎氏は推測しておられます。

なお、『大倉山論集』第53輯(2007年)には、岡崎寛徳「徒頭遠山金四郎景纂の役務」という論文が収録されています。景纂は9代目の景之よりも前の、7代目に相当する人物です。

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2008年8月24日 (日)

M78星雲光の国の色々な組織

一口にウルトラマンと言っても、その出自や出身地は様々。ウルトラマンガイアは、地球が授けた光の力ですし、ウルトラマンナイスはTOY一番星の出身で、ウルトラマンコスモスは宇宙のどこかの出身ということはわかっていますが、どこの星かまでは不明です。しかし、多くのウルトラマンがM78星雲光の国(ウルトラの星)出身であることは、ウルトラマン好きの方ならご存知でしょう。今回は、そんな光の国にある色々な組織を紹介してみたいと思います。

まずは、言わずと知れた宇宙警備隊。3万年前にエンペラ星人の襲撃を受けたことを契機に結成された組織で、全宇宙の平和と秩序を守ることを最大の任務としている組織です。初代隊長がウルトラの父で、現在の隊長はウルトラ兄弟の長男でもあるゾフィー。現在、ウルトラの父は大隊長です。有名なウルトラ兄弟はこの組織に所属していて、所属隊員は約100万人。色々な銀河系に支部を有しています。

それから、宇宙警備隊の中には一般の隊員たちとは別に、特別な任務をこなす部署もあるようです。その1つが、勇士司令部。宇宙警備隊の中でも特に優秀な人材が集められたエリート部隊で、大事件の際に出動するという設定です。この勇士司令部には、ウルトラマンネオスが所属しています。今のところ、映像作品で活躍した勇士司令部所属ウルトラマンはネオスだけです。また、古い書籍には、勇士司令部の長官はウルトラセブンの父親であるとの記述もあります。

また、宇宙保安庁という組織もあります。この組織は宇宙パトロール隊とも呼ばれ、宇宙警備隊各支部の警邏なども担当しているようです。この組織には、ウルトラセブン21(ツーワン)が所属しています。また、古い書籍には、初代ウルトラマンの父親が長官を務めていると書かれているものもあります。

宇宙警備隊には宇宙情報局というセクションもあります。情報収集を担当する部門のようです。ウルトラマンネオスが地球に派遣された際、勇士司令部・宇宙保安庁・宇宙情報局の間で次のようなやり取りがあったようです。宇宙情報局が地球のピンチを察知して、宇宙保安庁に出動を要請⇒宇宙保安庁はウルトラセブン21の地球派遣を決定したものの、セブン21の担当区域で大事件が発生したため、セブン21はすぐに地球に向かうことが困難になった⇒宇宙保安庁は勇士司令部に応援を求め、勇士司令部はウルトラマンネオスを地球に派遣することにした…というやり取りです。

宇宙警備隊のほかにも、光の国には様々な組織があります。例えば、ウルトラの母が隊長を務める銀十字軍です。要するに医療部隊です。現在ではウルトラの星の王女ユリアンも、この銀十字軍に所属しているようです。また、関連施設として、ウルトラの母が院長を務めるウルトラクリニック78というメディカルセンターもあります。

また、宇宙科学技術局という組織も重要です。科学者による組織です。かつて、ウルトラマンヒカリが所属していた組織で、ヒカリは長官への就任を打診されたこともあったようです。古い書籍には、ウルトラマンジャックの父親が長官を務めている旨、記述があります。ちなみに、ウルトラマンヒカリは科学者として、『命』の固形化技術を発見したとのこと。すなわち、ゾフィーがゼットンに敗れた初代ウルトラマンを救うために『命』を持ってくることができたのは、ヒカリの研究あってのことだというわけです。また、ヒカリが発見した『命』の固形化技術を実用化し、運用する上で、銀十字軍のウルトラの母も一役買っているようです。

ただ、ここで書いた設定も、映像作品の中で言及されたものはごくわずかで、今後の作品の設定によっては、上記の内容が「なかったこと」にされる可能性もあります。

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2008年8月22日 (金)

シリー・シンフォニーが生まれた日

シリー・シンフォニーとは、1929年のモノクロ作品『骸骨の踊り』に始まる、ディズニーの短編アニメーション映画のシリーズの名称です。1939年の『みにくいアヒルの子』まで、70作以上の短編アニメーション映画が、シリー・シンフォニー・シリーズの作品として製作・劇場公開されました。

シリー・シンフォニーと同時期の、ディズニーの短編アニメーション映画のシリーズとしては他に、ミッキーマウス・シリーズやドナルドダック・シリーズなどがあります。ただ、ミッキーマウス・シリーズの作品は基本的にすべて主役はミッキーであり(ミッキーが主役として目覚しい活躍をしているかどうかは別として…共演者のドナルドやグーフィーの方が目立っている場合も多々ありますので)、ドナルドダック・シリーズでは基本的にどの作品でもドナルドが主役であるのとは異なり、シリー・シンフォニー・シリーズには、シリーズ全体を通じての主役キャラクターというものは存在しません。これはシリー・シンフォニーの大きな特徴でしょう。

ただ、シリー・シンフォニー・シリーズの作品の中から、ディズニーを代表する有名キャラクタを輩出している例はあります。例えば1933年公開の『三匹の子ぶた』では、東京ディズニーランドなどのテーマパークでも比較的会える機会の多い「三匹の子ぶた」がデビューしています。彼らは紛れもなく、ディズニーを代表する有名キャラクターでしょう(三匹の個々の名前はあまり知られていませんが)。ちなみに以前の記事でも書きましたが、彼ら三匹の子ぶたは今年でデビュー55周年。

また、シリー・シンフォニー・シリーズの作品で特徴的なことと言えば、同時期のミッキーマウス・シリーズに比べて、作品の方向性や技術的な面で、新しい試みを積極的に取り入れているということが指摘できると思います。いわば、シリー・シンフォニーの作品で様々な実験が行われていたのです。

例えば、1932年公開の『花と木』は、世界で初めてのカラー作品で、同時期のミッキーマウス・シリーズの作品はモノクロです。ミッキーマウス・シリーズがカラー化されるのは、『花と木』に遅れること約3年、1935年公開の『ミッキーの大演奏会』からです。

また、『白雪姫』や『ピノキオ』など、ディズニー長編アニメーションで活用されることになるマルチプレーン・カメラも、最初に導入されたのはシリー・シンフォニー・シリーズです。それが、1937年公開の『風車小屋のシンフォニー』。この例でわかるように、シリー・シンフォニー・シリーズで実験されたことが、後の長編作品で効果的に活用されている例や、あるいは後の長編作品のアイディアに影響を与えているような例も見受けられます。その意味でも、シリー・シンフォニー・シリーズは面白いシリーズだと思っています。

シリー・シンフォニーの作品には物凄く面白いものと、あまりに荒削り過ぎるものがありますが、あくまで個人的な好みを言えば、総じて気に入っている作品が多いです。すでに挙げた『骸骨の踊り』、『花と木』、『三匹の子ぶた』、『風車小屋のシンフォニー』、『みにくいアヒルの子』はもちろんのこと、他にも『ありときりぎりす』やドナルドダックのデビュー作『かしこいメンドリ』(この作品についてはコチラの記事をご参照ください)、『田舎のねずみ』など、個人的に好きな作品がたくさんあります。

今日はそんなシリー・シンフォニー・シリーズの第1作『骸骨の踊り』が公開された日です。来年、80周年ということになります。

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2008年8月17日 (日)

ウルトラマンキングについての昔からの疑問

『ウルトラマンレオ』第38話「決闘!レオ兄弟対ウルトラ兄弟」と第39話「レオ兄弟 ウルトラ兄弟 勝利の時」におけるウルトラマンキングの言動については、以前から疑問を持っていました。今回は、それを自分なりに解釈してみました。

『ウルトラマンレオ』第38・39話は、こんなストーリーです。暗黒宇宙の支配者を自称するババルウ星人がウルトラマンレオの弟アストラに化けて、M78星雲ウルトラの星の軌道を司るウルトラキーを盗み出し、地球とウルトラの星を衝突させようと企みます。レオもウルトラ兄弟も、ウルトラキーを盗んだアストラがババルウ星人の変身であることに気付かず、ウルトラキーを取り戻そうとするウルトラ兄弟と、弟を庇うレオが対立してしまうのです。

ウルトラ兄弟の光線を受けてレオは倒れ、そこにウルトラマンキングが登場。洗礼光線でニセアストラの正体を暴きます。本物のアストラはババルウ星人によって宇宙の彼方で氷付けにされていて、そのアストラをレオが救い、レオによってババルウ星人が倒され、アストラによってウルトラキーも無事にウルトラの星に戻ったことで、事態は解決します。そして、活躍したレオとアストラは、ウルトラマンキングの提言によって「ウルトラ兄弟」の一員として認められたのです。

以上が、『ウルトラマンレオ』第38話・39話の、ごく大まかなストーリーです。私が問題にしたいのは、ニセアストラの正体を暴いた際のウルトラマンキングの行動。キングは、ニセアストラの正体を暴いただけでなく、同時にウルトラキーを折ったのです。ウルトラキーはウルトラの星の軌道をコントロールする大切なもの。それが盗まれたことによってウルトラの星と地球が衝突するかもしれない事態になったわけです。

最終的に、レオとアストラのウルトラダブルスパークという復元光線によってウルトラキーは修復され、ウルトラの星と地球の激突は回避されました。しかし、キングは何故ウルトラキーを折ってしまったのでしょうか。ウルトラキーがなければウルトラの星と地球は激突してしまうわけで、一見するとキングは事態をさらに面倒なものにしているようにも見えます。これが、私の以前からの疑問です。キングは何故ウルトラキーを折ったのか。

それに、レオとアストラにウルトラキーを修復する能力があるのならば、ウルトラ兄弟にも同様の能力があったのではないでしょうか。もしもウルトラ兄弟にはレオ兄弟のような能力がなかったとしても、奇跡の力を持つ伝説の超人・ウルトラマンキングならウルトラキーを復元できたのではないでしょうか。レオやアストラにできてキングにできないとは、納得できない気持ちがあったのです。

もちろん、キングにもできないことはあります。アストラの左足にはめられた鎖(マグマ星人に付けられた捕虜の証)は、キングの力をもってしても外せなかったそうです。しかし、レオ兄弟にもできるキー復元は、やはりキングにもできると思うのです。にもかかわらず、ウルトラ兄弟もキングも、ウルトラキーを修復していません。キングがウルトラキーを折った意図、それに壊れたウルトラキーを直さなかった理由を、いくつか考えてみました。

理由1:ウルトラ兄弟の安全を確保するため
ウルトラキーは、ウルトラの星の軌道を司る機能を有しているだけでなく、光線銃としての使い道もあります。その威力は絶大で、ウルトラセブンがまだ小さかった頃、ウルトラの父がウルトラキーを使って悪魔の星デモス一等星を破壊したそうです。

そんな強力な武器を持っているのがババルウ星人(ニセアストラ)で、しかも銃口がウルトラ兄弟に向けられた状況を見たキングは、さしあたってのウルトラ兄弟の安全を確保するためにも、やむを得ずウルトラキーを破壊したのではないでしょうか。ただし、キングにはウルトラキーを直す能力があると思います。 

理由2:ウルトラ兄弟に冷静さを取り戻させるため
ウルトラ兄弟はウルトラキーを盗んだニセアストラに対して激しく怒っており、初代ウルトラマンに至っては「俺たちはアストラを殺す」とまで明言している状態でした。常に冷静沈着なはずの初代ウルトラマンがそこまで激昂するとは、まさに自分を見失っている状態ではないでしょうか。

その様子を見たキングは、もしかしたらウルトラキーをウルトラ兄弟に託すわけにいかないと考えたのかもしれません。光の勇者ウルトラマンが、憎しみによって我を忘れている事態を、キングは好ましいと思わなかったのでしょう。キングは冷静さを失ったウルトラ兄弟に怒っていて、それでウルトラキーを折ったのかもしれません。ただし、私はキングにはウルトラキーを修復する能力があると見ていますので、何も考えなしに一時の感情でキーを折ったわけではないと思います。

理由3:レオ兄弟への試練
ゾフィーはウルトラキーを折ったキングに対して「なぜウルトラキーを?」と尋ね、キングは「キーなど問題ではない。お前たちは愚かしくもウルトラ兄弟7番目の弟になるやもしれぬレオを、殺すところであったではないか」と答えます。

上記のキングの言葉から、キングはレオの将来に強い期待を抱いているのがわかります。もしかすると、今回の事件を利用して、レオとアストラをウルトラ兄弟入りさせるためのテストにしようとしたのかもしれません。だから、あえてウルトラキーを折って、自分で直せるにも関わらず自分で直さず、レオとアストラに何とかさせようとしたのではないかと思うのです。

キングはニセアストラの正体を暴いた後、ババルウ星人を倒そうとしたウルトラ兄弟を止めて、「ババルウ星人など、いつでも倒せる」と言っています。これも、レオとアストラにすべてやらせてみようとの考えからの発言ではないでしょうか。いわば、レオ兄弟に試練を課したのです。もちろん、レオ兄弟が事態を解決させられなかった場合は、さすがに地球とウルトラの星の衝突を防ぐため、キングはウルトラキーを直したと思います。

理由4:ウルトラ兄弟への試練
キングはババルウ星人を追おうとしたウルトラ兄弟を止め、ウルトラの星に帰って星の軌道修正に努力するよう指示しました。ウルトラ兄弟はキングの指示を受け、ババルウ星人が生きていてウルトラキーも折れている状況なのに、ウルトラの星に帰りました。

私は以前から、「レオとアストラにウルトラキーを直せるなら、ウルトラ兄弟にだって同じような能力があるのではないか」と思っていました。しかし、ウルトラ兄弟はそんな能力を見せることなく、まだ事件が解決していない状況で、ウルトラの星に帰りました。1つには、「理由3」で述べたキングからレオ兄弟への試練を察したからだと思います。

もう1つ、ウルトラ兄弟はキングから自分たちへも試練が課されたことを感じたのではないかと思っています。ウルトラ兄弟にウルトラキー修復の能力があるとすれば、折れたキーを自分たちで直して、それをウルトラの星に持って帰れば事態は解決します。しかし問題は、キーが折れていることではなく、簡単にキーが盗まれてしまったことと、キーがなければ星の軌道が安定しないウルトラの星のシステムだったのではないでしょうか。

そもそも、ニセアストラにウルトラキーを盗まれなければ何も問題はなかったのです。ウルトラキーはウルトラの星のウルトラタワーという施設内にありますが、いかにババルウ星人がアストラに化けていたとは言え、星の軌道を司るキーを盗まれてしまうとは、セキュリティーに根本的な問題があったのは間違いないでしょう。

おまけに、ウルトラキーがなければ、ウルトラの星の軌道をコントロールすることが完全に不可能というのは、ウルトラの星の安全性の見地から、やはり問題があると思います。今回はウルトラキーを盗んだ犯人が地球にいることが判明していましたが、もしも犯人の居場所がわからなかったら…。

今回はウルトラキーを直せば、ウルトラの星と地球の衝突は回避できます。しかし、また同じようなことがあったとき、犯人の居場所がわからず、ウルトラキーなしで星の軌道を安定させる技術もなければ、そのときこそウルトラの星の最後です。

キングは、ウルトラキーを直すだけでその場凌ぎの対応に終わることを恐れ、将来のことまで見据えてウルトラキーなしで星の軌道を変える努力をするよう、ウルトラ兄弟に指示したのではないでしょうか。いわばそれは、ウルトラ兄弟への試練です。

以上4つの理由のどれか、あるいは上記すべての理由の複合によって、ウルトラマンキングはウルトラキーを折り、さらに自ら修復することもしなかったのだと、とりあえず考えています。

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2008年8月13日 (水)

歴史上の人物・集団への好き嫌いと興味

「自分は佐幕派の視点から幕末を考えている」とか、「私は薩長びいきだから、幕府とか会津とか新選組は嫌い」とか公言されている方がいます。もちろん、誰にでも人それぞれの思い入れや好き嫌いはあるでしょうから、別にそれは構いません。

しかし、その気持ちをあまりに強く主張し過ぎているように感じられる人が時折いて、好きな人物を持ち上げて嫌いな人物を貶めることに力を注ぎ過ぎではないかと疑ってしまうことがあります。もちろん、ごく少数の人だとは思いますが。

私はどちらかというと、歴史を考えるとき・歴史上の人物や集団を評価するときに、自分の好き嫌いの感情は、あまり持ち込みたくないと思っています。例えば、「新選組とはどんな集団だったのか」という問題を考えるときに、新選組という集団への好き嫌いの感情、あるいは個々の隊士たちへの思い入れを重視してしまうと、客観的な評価が難しくなってしまうからです。

もちろん、完璧に客観的な評価など不可能かもしれません。どうしても主観が入るのはやむをえないでしょう。それでも、できるだけ好悪の感情を差し挟まないことで、少しでも客観的な意見・中立的な評価を形成したいと、常々気を付けているつもりです。

そもそも、私は「好き嫌い」よりも「興味」で歴史上の人物や集団を調べます。人間的には好きになれそうにない人物でも、その人物が残した史料が滅法面白い内容を含んでいたりすれば、その人物についての「興味」は高まります。人間的には嫌いでも、興味が出てくることがあるのです。

「好きになること・嫌いになること」と、「興味をもつこと」は別物で、「好きだから高い評価を下す、嫌いだから低い評価を下す」というものでもないよなぁと思う今日この頃です。

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2008年8月11日 (月)

知らないキャラクターを見かけたら

人間というのは人それぞれ個性あるものなので、同じような状況に直面しても、対応方法は人によって異なります。例えば、東京ディズニーランド(TDL)や東京ディズニーシー(TDS)で、自分の知らないディズニーキャラクターを見かけた人はどのように対応するのでしょうか。キャラクターに思い入れある者としては少し悲しくなってしまう発言を聞いてしまうことがあります。

TDLのエレクトリカルパレードには、実写+アニメーションのマイナー映画『ピートとドラゴン』から、少年のピートと、彼の友達であるドラゴン・エリオットが出演しています。ところが、『ピートとドラゴン』は日本未公開である上、DVDも発売されていないので、知らない人の方が多いのが現実です。

せっかくピート少年が「僕はピートで、これはエリオットだよ」と英語で自己紹介してくれているのに、パレードを見ている人々の口からは「あれ、誰?恐竜?」などの声が聞こえてくることもしばしば。まぁ仕方ないことですが、『ピートとドラゴン』を実際に見たことがあって好きな人間からすると、少々悲しいことではあります。

それから、ドナルドダックのおじさんであるスクルージ・マクダックは、よくドナルドと間違われます。スクルージに対して「ドナルド」と呼びかけている人を見かけたことも、一度や二度ではありません。これも、ドナルドとスクルージの両方を好きな人間としては、少々悲しいことです。

スクルージを知らないのは仕方がないとは言え、ドナルドとは外見が異なるのですから、せめて「ドナルドに似ているけれど、ドナルドではない知らないキャラクター」と認識してほしいというのは、身勝手な注文でしょうか。「スクルージのことを知ってくれとは言わない、でもせめて、ドナルドとは別物だということを理解してほしい」と思うときがあります。「デイジーというドナルドの彼女もいるぐらいだから、きっとドナルドの親戚か何かだろう」とまで機転を利かせてくれれば一番嬉しいのですが。

そうは言っても、やはり興味や思い入れがあるかないかで、キャラクターを見る目はだいぶ変わってくるようです。私はパークで会えるドナルドとスクルージの外見を「見るからに異なる。明らかに違う」と思っていますが、それぞれのキャラクターに興味がなければ、「似ている」と思うだけで区別がつかない人が多いのかもしれません。

スクルージの見た目に何となく違和感を感じても、「いつものドナルドとは違う雰囲気もあるけど、ドナルドやデイジー以外のアヒルなんて私は知らないから、きっとこれもドナルドなんだろう」という感じで、強引に自分の知っているものに当てはめて納得してしまう人もいるようです。ドナルドとは違うことに気付きながら、わざわざ調べるほど興味がないから、「ドナルドってことにしておこう」と考える人もいるようです。

「ドナルドとはちょっと違うように見えるアヒル」が一体何者なのか、わざわざ調べようとする人もいれば、「きっとドナルドなんだろう」で納得してしまう人もいる。この違いは、興味があるかないか、興味があるとしてもどの程度の興味かによるような気がします。

ディズニーではありませんが、例えば複数のウルトラマンがズラ~ッと並んだときに、「どれがどのウルトラマンなのか、全然分からない」という意見を時折聞くことがあります。例えば、「ウルトラセブン」というキャラクターを知っていても、ちょっとマニアックでセブンに似ている「ウルトラセブン21」というキャラクターが出てきても、セブンだと思い込んでしまう人は多いようです。せめて、別物だと認識してほしいというのが、ファンとしての身勝手かもしれない願いです。

そうは言っても、私自身も、自分に興味のない部分で無意識にやっていることがありそうなので、あまり偉そうなことは言えないかもしれません。気をつけたいと思っています。

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2008年8月 8日 (金)

ウルトラマンの必殺技

Dscf1194ウルトラマンの必殺技と言えば、スペシウム光線が有名です。ウルトラマンに全く興味のない人でも名前ぐらいは知っている場合が少なくないほどです。しかし、あまりに有名すぎて、どのウルトラヒーローもスペシウム光線を武器にしているかのような誤解、あるいはウルトラマンの必殺技はスペシウム光線だけかのように誤解している人もいます。まぁ、興味がなければ仕方のないところですが。

ちょっと興味のある人ならば、八つ裂き光輪は知っているでしょう。別名をウルトラスラッシュと呼びます。しかし、ウルトラマンの必殺技で知っているのはスペシウム光線と八つ裂き光輪だけという人も多いはず。今回は、ウルトラマンの必殺技を色々と紹介してみたいと思います(初代ウルトラマン限定です)。

さて、もっとも有名なスペシウム光線ですが、右腕を縦、左腕を横にして十字に組んで発射する、ウルトラマンのもっとも代表的な必殺技です。『ウルトラマン』の劇中において、スペシウムは火星にある物質と設定され、バルタン星人の苦手な物質とされています。また、『ウルトラマンメビウス』においては、人類が火星でスペシウムを採掘しているという設定が語られました。

そのスペシウム・エネルギーをリング状にして敵を切断するのが、八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ)です。色々なバリエーションがあり、レッドキング二代目との戦いでは2つに分裂したり、『ウルトラマンメビウス』でのメフィラス星人戦では敵を追跡するホーミング機能が披露されました。

『ウルトラマン80』の劇中において、バルタン星人六代目に苦戦するウルトラマン80が、かつて初代ウルトラマンに教わった八つ裂き光輪を思い出してバルタン星人を撃破するという話があります。つまり、ウルトラマン80の八つ裂き光輪はウルトラマン直伝です。

そのほか、ケロニアを倒したウルトラアタック光線、レッドキング二代目を空中に持ち上げて金縛りにしたウルトラエアキャッチ、キーラを倒したウルトラサイコキネシス、バルタン星人二代目の光波バリヤーを無効化したウルトラアイスポット(別名:ウルトラ眼光)、メフィラス星人に使用したスラッシュ光線、ゼットンに使用したキャッチリング、ジェロニモンの無重力光線を跳ね返したリバウンド光線(別名:ウルトラバリヤー)、ジャミラを倒したウルトラ水流、ジラースを倒したウルトラ霞斬りなどなど、ウルトラマンの技は実に多彩です。

特に、ウルトラアタック光線はスペシウム光線が効かないケロニアに使用され、ウルトラサイコキネシスはスペシウム光線も八つ裂き光輪も通用しないキーラに使用されていることに注目したいです。普段はスペシウム光線と八つ裂き光輪で戦うウルトラマンですが、それらの技が通用しない敵に対しては、さらなる奥の手を披露して倒すということです。ウルトラマンは色々と隠された能力を持っているようです。

また、ウルトラ念力と言えばウルトラセブンの印象がありますが、ウルトラマンも強力な念力技を持っていることも特徴です。レッドキングを空中で金縛りにしたウルトラエアキャッチや、キーラを爆死させたウルトラサイコキネシスも念力技です。ジェロニモンの攻撃を防ぐ際にもウルトラ念力が使われました。

スペシウム光線や八つ裂き光輪のほかに、多彩な隠し技を持っているところは、初代ウルトラマンの魅力の1つ、そして強さの証明だと思っています。もしかしたら、初代ウルトラマンの能力で一番凄いのは、毎年七夕の夜にガヴァドン座を空に浮かび上がらせることができる能力かもしれませんが…。

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2008年8月 5日 (火)

慶応元年前後における徳川玄同の政治的位置

雑誌『日本歴史』第658号(2003年)に、藤田英昭「慶応元年前後における徳川玄同の政治的位置」という論文が掲載されています。幕末維新史研究者である藤田英昭氏の、恐らく最も代表的な論文だと思います。以下、この論文の内容をごくごく簡単に紹介していきます。

その藤田氏の論文でクローズアップされている徳川玄同は、幕末の尾張藩主として有名な徳川慶勝の弟で、慶勝が安政の大獄で隠居した後に藩主に就任し、その後、御三卿の一橋家を相続した経歴を持つ人物です。一橋茂栄、徳川茂徳などの名前で呼ばれることもあります。会津藩主にして京都守護職の松平容保、桑名藩主にして京都所司代の松平定敬とも兄弟です。

実際のところ、玄同は徳川慶勝や松平容保、松平定敬に比べてイマイチ有名ではない人物でしょう。しかし藤田英昭氏は、慶応期の徳川玄同の政治動向が幕政にまで大きな影響力を及ぼしていたと指摘し、玄同を重要視する必要性を訴えているのです。

玄同は親幕派で、兄の慶勝と対立していました。慶勝によって掌握された尾張藩内では、玄同の主張はことごとく慶勝に握り潰されてしまうような状況にあったようです。藤田氏によれば、第二次征長をめぐる政局の中で、幕府からの上京命令を巧みに引き出し、中央政局に登場することに成功します。

幕権拡張論者でもあった玄同は、朝幕協調路線の一会桑権力とは対立するものの、将軍・徳川家茂には深く信頼され、家茂から精神的な「親」として尊敬されていたとのことです。それを邪魔に思った一会桑は、朝廷の意向で進めた幕閣再編の過程で玄同を江戸留守役に任命し、中央政局から追放させる措置を採りました。江戸下向後は御三卿の清水家相続が予定されていたそうです。

玄同の清水家相続は一会桑にとって、玄同を中央政局から失脚させる目的だったものの、将軍家と歴史的に親密な間柄にある御三卿に玄同が入ることは、むしろ玄同と将軍・家茂の精神的な「親子」関係を制度的に保証し、玄同と将軍家をさらに接近させてしまうという矛盾も含んでいたそうです。

その上、御三卿・一橋家の当主であり、朝幕協調論者の一橋慶喜にとっては、幕権拡張論者の玄同が御三卿の清水家に入ることは、自分と同じ立場の政敵を作ってしまう可能性もあったのだと、藤田氏は指摘しています。また、玄同は幕府内で将軍・家茂に次いで高い官位を授かっていて(慶喜よりも上)、その玄同が江戸留守役に就任したということも、藤田氏は決して軽視しません。そんな事情があってもなお、慶喜が玄同を江戸に下向させたのは、中央政局を円滑に運営するために採った慶喜なりの苦渋の措置だったようです。

以上のような観点から、一般的にもマイナーで従来の研究史においても重要視されてこなかった徳川玄同をもっと重視すべきことを、藤田英昭氏は盛んに強調されています。藤田氏は論文末尾において、「玄同のように当該期に大きな影響力があったにも拘わらず、その後の歴史で忘却されてしまった勢力を積極的に位置づけていく作業が、今後ますます必要なのではないかと考えている。」と述べておられますが、私も同感です。

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2008年8月 2日 (土)

ダークウィング・ダック

ミッキーマウスやグーフィーなど、ディズニーの主要な、動物が擬人化されたキャラクターの中でも、一番奥が深いのは、ドナルドダックを始めとするアヒルたちだと思っています。何せ、ドナルドの親戚・恋人・友達のアヒルがやたら多いからです。

まず、ドナルドの恋人のデイジーダック、甥っ子のヒューイ、デューイ、ルーイ、おじさんのスクルージ・マクダック、ルードヴィッヒ・フォンドレイク(ボンドレイク)教授、スクルージの家で家政婦として働くミセス・ビークリー、その孫娘ウェビー、デイジーの姪っ子であるエイプリル、メイ、ジューン、ドナルドの祖父にあたるグランパ・ダック、ドナルドの祖母にあたるグランマ・ダック、スクルージのパイロットを務めるランチパッド・マクワック、発明家ジャイロ・ギアルース、従兄弟のガス・グースやグラッドストーン・ガンダーなどなど、ドナルドの親戚・恋人・友人のアヒルを挙げていくと、本当にキリがありません(ガス・グースやグラッドストーン・ガンダーは名前から見るとガチョウのようですが)。

さらに、ダークウィング・ダックという存在もいます。日本でも1992年から1993年にかけて、『ダックにおまかせ ダークウィング・ダック』というTVアニメーションが放送されていたそうです。その頃、私はまだディズニーに強い興味を持っていたわけでないので、残念ながら全く見たことがありません。ダークウィング・ダックは正義のヒーローだそうです。

ちなみに、ドナルドの仲間たちが活躍するTVアニメとしては、『ダックにおまかせ ダークウィング・ダック』よりも前に『ダックテイルズ』(別名『ダックテイル』・『わんぱくダック夢冒険』)があります。その作品では、ドナルドの甥っ子3人や、ドナルドのおじさんであるスクルージ・マクダックが活躍するわけですが、そのスクルージの専属パイロットを務めていたランチパッドが、『ダックにおまかせ ダークウィング・ダック』にも登場しているらしいのです。

そんなわけで、私はわざわざ記事タイトルにしたダークウィング・ダックについて色々語れるような知識を持っていないわけですが(何しろ情報が少ない)、いずれにしてもディズニー世界におけるアヒル一族は奥が深いな…というところです。

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