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2008年7月11日 (金)

幕末洋学教育史研究

坂本保富『幕末洋学教育史研究‐土佐藩「徳弘家資料」による実態分析‐』(高知市民図書館、2004年)という本があります。主役は、幕末土佐藩の西洋砲術家である徳弘孝蔵です。徳弘には坂本龍馬や武市瑞山、それに岡田以蔵など有名な志士たちが入門しています。

実は、私は『幕末洋学教育史研究』をまだ読んでおりません。しかし、竹中暉雄氏が『教育学研究』第72巻第3号(2005年)に本書の紹介文を載せていますし、坂本保富氏の論文は以前にいくつか読んだことがありますので、それらをもとに『幕末洋学教育史研究』を簡単に紹介してみたいと思います。

『幕末洋学教育史研究』は、高知市民図書館が所蔵している「徳弘家資料」581点を駆使して、下曽根信敦(金三郎。高島秋帆の弟子)から免許皆伝を受けた徳弘が、どのような教育を土佐の人々に施し、その教育にどんな特徴があったのかを分析した本だそうです。

また、徳弘の門人563名について、氏名・身分・住所・入門年・学習開始日・入門年齢・取得免許・取得年などを記した一覧表が付されているとのこと。それは大変便利なことでしょう。『幕末洋学教育史研究』はページ数にしても602ページで、それだけでも大変な労作であることがわかります。ただ、竹中暉雄氏によれば、先行研究の扱い方に問題点があるとのことです。

本書と関連がありそうなところで、著者の坂本保富氏にはほかに、以下のような論文もあります。

・坂本保富「『東洋道徳・西洋芸術』における教育認識の構造と特質‐象山における西洋理解との関連において‐」(『東京教育大学教育学研究集録』第16号、1976年)
・坂本保富「門人帳資料『訂正 及門録』からみた象山塾の入門者‐幕末期における『東洋道徳・西洋芸術』の教育的展開‐」(『日本歴史』第506号、1990年)

ちなみに、竹中暉雄氏の本書紹介文は、コチラで読むことができます。
(国立情報学研究所のCiNii論文情報ナビゲータより)

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