新選組関連の研究文献をリスト化する構想
今年のはじめに、「2006年にこのブログで言及・紹介した新選組関連文献リスト-新年の挨拶を兼ねて-」という記事を書きました。その記事では、2006年にこのブログに投稿した記事の中で紹介した新選組関連文献をリスト化してみました。
それだけでもそれなりに有意義なリストにはなっていると思うのですが、最大の弱点は、2006年の記事で取り上げた文献だけをリストに掲載している点です。つまり、「新選組の研究には有益で重要な研究書・論文だが、2006年の記事の中で紹介していないもの」をリストに載せていないことが最大の欠点だと自省しているのです。
そのため、私がブログで取り上げたか否かに関わらない新選組研究文献のリストを作ってみたいと思っています。その際、リストに載せる文献は以下のような基準である程度取捨選択した上で載せるつもりです。
① アカデミズムの研究者による新選組研究の書籍や論文を優先的に載せる。
② 在野の研究者による研究でも、新選組の研究において重要だと思われるものは当然載せる。「重要」の判断基準としては、まず私自身が実際に読んで「良い」と判断したもの。私が読んでいなくてもアカデミズムの研究者の書籍や論文の中で、参考文献として紹介・引用されていたもの。そのほか、著名な新選組研究家の代表的と思われる書籍・論文(すべてではありません)を載せる。
③ 新選組を直接論じたものでなくても、幕末の政治・思想・文化・制度、近世の天皇や朝廷についてなど、新選組を取り巻く時代状況を学ぶ上で有益だと思われる研究文献も、必要な範囲で掲載する。
④ 史料集については、『新選組史料集』など、新選組をメインに扱ったものと、一部の例外だけをリストに載せる。そのほかの史料については、①~③の文献で紹介されている史料を各自で調べてくださいというスタンスです。
特に、③について説明が必要かもしれません。私は新選組を「尊王攘夷を目的に結成された政治集団」と認識しておりますが、「そもそも『尊王攘夷』って何?」という疑問のために、尊王攘夷論を研究した文献を最低限の範囲で掲載します。また、尊王の対象だった天皇や朝廷についても知るべきだろうという判断で、それらについて論じた文献も基本的な範囲で載せます。一会桑権力や孝明天皇に関する文献も載せますし、長州の志士たちについての文献も載せます、最低限の範囲で。
③は、野口武彦氏が『新選組の遠景』(集英社)の中で述べていた、「新選組中心史観」を危惧してのものです。この言葉は、新選組の内部には詳しいものの、外の政治状況などには詳しくない新選組ファンを批判した言葉です。「新選組中心史観」を脱却するためにも、③の部分をそれなりに充実させるべきだと考えたのです。
そんな感じで、構想はあります。実は、リストもそれなりにできています(随時調査中なので、新たに見つけた文献を適宜追加していく方針です)。今まで調べた文献をリスト化する作業は、以前からやっていたので。ただ、たくさんの文献名をズラ~ッと羅列しているので、非常に膨大なリストになっていて、ブログに載せるには不適切かと思っています。
そのため、そのリストを掲載するためのホームページを新たに作るべきかもしれないと考えているのですが、その作業に手間がかかるかなぁと思っている状態です。それについてはまだ何もしていません。いずれ作業をしたいと思っておりますので、興味のある方にはお待ちいただければ幸いです。
もしよろしければ、下記をクリックしてください。
人気blogランキングへ
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/128116/15732804
この記事へのトラックバック一覧です: 新選組関連の研究文献をリスト化する構想:



コメント
どうも、来栖です。
うひょ~!大、大、大賛成です!!!
これまでも、色々と素晴らしい論文や書籍の数々をブログ上で紹介してきた実績のあるパルティアホースカラーさんが、そういった趣旨のリストを作成して下さるなんて、新選組愛好者の一人としては夢のようです。
と、同時に、パルティアホースカラーさんでなければ、出来ない仕事でもあると思うんです。こういった構想を持って下さったというだけでも有難いです。
最近、更新が停滞している拙サイトにあるリストは、学術論文であるとか、研究書であるとか、そういったことをおかまい無しに、ともかく新選組に少しでも言及していたらそれを余すとこなく!というリストですので、ハッキリ言って、新選組オタク向けリストではあっても新選組について勉強したい人向けリストではないんですよね。
一方で、新選組について、あるいは新選組を通して幕末維新期を勉強したいと思っている人や、新選組に関連する論文を書きたいと思っているような人には、もっと絞ったリストがあれば、非常に有用であることは間違いないわけで、それをパルティアホースカラーさんがやられるというのは、私としては「いよっ!待ってました!」と言いたいくらいなのです。
もし、私が協力出来ることがあれば協力致します。是非是非、ブログだけではもったいなので、ホームページも作って下さい!
投稿 来栖ムツキ | 2007年7月17日 (火) 22時34分
>来栖ムツキさん
過分なお褒めのお言葉、どうもありがとうございます。
新選組に限ったことではありませんが、インターネット上に溢れる文献情報というのは、千差万別ですよね。例えば特定テーマに関するものなら研究書でも小説でも関係なく紹介されていたり、書籍については詳しいものの論文の情報はほとんど載っていなかったり、そういう文献リスト・情報が多いような気がしています。
もちろん、研究者の方がご自身の研究に関連ある先行研究を紹介するHPを作られている場合などもありますが、そんなに多くはないですよね。特に新選組の場合、「学術的な情報を提供しよう」という意図で書かれているものは少ないような印象があります。そういう意味では、私がやろうとしていることも、それなりに意義があるかもしれません。
で、肝心のリストなのですが、載せる文献をどの程度絞るか、取捨選択の線引きをどこにするかでかなり迷っています。それなりに充実したリストを作りたいし、色んな文献を紹介した方が有意義だと思いつつ、あまりたくさん載せすぎても意味がないのでは…というような迷いです。
ただ、どちらにしても、このブログで今まで紹介しなかった文献もたくさん加えた上で公開するつもりです。何となく、「新選組について書かれた文献のリスト」と言うよりは、「幕末の動乱の中で生まれた特異な有志集団・新選組を学問的に考える上で、有益な示唆や必須の基礎知識を与えてくれる文献のリスト」になりそうな気がしています。
来栖ムツキさんからの協力の申し出は非常に嬉しいです。もしできることならば、とりあえず公開した段階で見ていただいて、「●●さんのこの本を載せるならば、◆◆さんのこの本も載せてもいいのでは?」といった感じのアドバイスをいただければ嬉しいです。私が単純に◆◆さんの本を掲載し忘れているだけかもしれませんし、あるいは本当に私が◆◆さんの本の存在を知らない場合もありえますから。
また、私が実際に読んでいない本や論文なども載せる予定ですので、来栖ムツキさんが見て「これは明らかに小説である上に、学問的な史料価値もほとんどない」と判断できるような文献を私が載せてしまう場合がないとは言い切れません。そのような場合にもご指摘いただければ幸いです。
ともかく、まとまった時間ができ次第HP作りに着手したいと思っています。ご期待に応えられるよう頑張りますので、しばらくお待ちいただければ幸いです。
投稿 パルティアホースカラー | 2007年7月18日 (水) 20時56分