« グーフィーに愛の手を… | トップページ | 井伊直弼と将軍継嗣問題 »

2006年2月 7日 (火)

新選組と河内国御厨村の断想

以前、「学者による昨今の新選組研究」という記事で紹介した田崎公司氏の論文、「新選組と河内国御厨村の断想‐京都守護職会津藩知行地を中心として‐」(『大阪商業大学商業史博物館紀要』第5号、2004年)を入手しました。入手しただけで、まだちゃんと読んではいないのですが、ページをパラパラめくっていて気になった部分を引用する形で、紹介してみたいと思います。

まず、田崎氏の「新選組と河内国御厨村の断想」という論文が具体的に何を分析・検討したものなのか、田崎氏の言葉を以下に引用してみます(田崎氏の論文からの引用は、すべて青文字で行います)。

本稿は、大阪府東大阪市・御厨地区に所在する大阪商業大学経済学部で筆者が担当している日本経済史のアプローチから、在野の新選組研究者の情熱的ともいえる成果をも参照しつつ、京都守護職・会津藩主松平肥後守容保役知(役地)として河内国若江郡御厨村の歴史、ひいては新選組の活動資金供給地としての御厨(台所)について言及するものである。(『大阪商業大学商業史博物館紀要』第5号、170ページ)

上記引用部分で、「河内国若江郡御厨村の歴史」に言及すると述べていることもあって、田崎氏の論文は新選組そのものについての記述ばかりというわけではありません。しかし、御厨村と新選組の因縁は浅からぬものがあるようで、それについて田崎氏は、以下のように述べています。

会津藩御預新選組の給与は、京都守護職役知御厨村他三〇カ村の年貢の流用と大豪商の献金によって賄われる。(中略)金策に窮した新選組隊士が鴻池家や平野屋のみならず、役知である御厨村を無心に訪れた可能性は充分にある。(『大阪商業大学商業史博物館紀要』第5号、177ページ)

その他、新選組と大坂の関係についても色々と紹介しています。

また、この論文の冒頭で田崎氏は、最近では鶴巻孝雄・松浦玲・宮地正人ら歴史家が新選組研究を行っていることを指摘しています。しかし、それだけではなく、司馬遼太郎氏の小説以降の新選組ブームについて、大河ドラマ『新選組!』、浅田次郎『壬生義士伝』、『るろうに剣心』、新選組の魅力にひかれた人々によるサークルや同好会のような組織がたくさん存在すること、手塚治虫氏も新選組ブームに便乗して『新選組』という漫画を描いて失敗していることなどまで、簡単ながらも一通り紹介しています。小説やメディアについて分析した論文でもないのに、いきなり新選組ブームの話から始まったので、印象的でした。

もしよろしければ、下記をクリックしてください。
人気blogランキングへ

|

« グーフィーに愛の手を… | トップページ | 井伊直弼と将軍継嗣問題 »

コメント

 パルティアホースカラーさん、素早くゲット&リードしていて、凄いです!
 若江郡御厨村については全然知らなかったので、興味がありますね~。そんなところの年貢が新選組隊士の給料に廻されていたとは!勿論、新選組だけでなく、在京会津藩関係者の活動資金にもなっていたのでしょうけど。
 経済史の先生が書かれているという点も、自分とは馴染みの薄い分野なので気になります。私もゲットすべく手配してみます。

投稿: 来栖ムツキ | 2006年2月 7日 (火) 23時06分

>来栖ムツキ さん

コメント、どうもありがとうございます。

私も、若江郡御厨村については全く知りませんでした。
経済史の先生による新選組論というのは珍しいですよね。その意味で、他の新選組研究とは違った側面から新選組について考えることができる論文かもしれません(まだ全部は読んでませんが)。

投稿: パルティアホースカラー | 2006年2月 8日 (水) 07時08分

はじめまして。僕は新撰組のブログを書いています。気が向いたら来てみてください!

投稿: 戸ッ茶ー | 2006年2月10日 (金) 19時17分

>戸ッ茶ーさん

はじめまして。
コメント、ありがとうございます!!

新選組についてのブログを描いているとのことですので、今度拝見させていただきますね。

投稿: パルティアホースカラー | 2006年2月11日 (土) 00時22分

はい、是非見に来てください!

投稿: 戸ッ茶ー | 2006年2月11日 (土) 13時27分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/128116/8553914

この記事へのトラックバック一覧です: 新選組と河内国御厨村の断想:

« グーフィーに愛の手を… | トップページ | 井伊直弼と将軍継嗣問題 »