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2005年10月31日 (月)

自民党の新憲法草案の話

今日はハロウィン当日ということで、とりあえず言っておきましょう、ハッピーハロウィーン!!そんなわけで、ハロウィン関連の話題は以前の記事「2005年、東京ディズニーランドのハロウィン‐パンプキンキングダムへの誘い‐」や「ハロウィンが近いからこそ、ディズニー映画『イカボード先生のこわい森の夜』について語りたい」をご覧ください。今日の主題はハロウィンではありません。

ハロウィンのことはさておき、今日は第三次小泉改造内閣の顔ぶれが決まったということなので、珍しく政治の話でもしようかと思います。

基本的に、私は現在の小泉政権を支持しておりません。郵政民営化に反対だとか、そういうわけではなく、自民党の憲法改正論議に賛同しかねることが一番の大きな理由です。

10/28に、自民党の新憲法制定推進本部が新憲法草案を発表しましたが、その中に気になることが色々と。

まず前文に、「日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し」云々と書かれているのが気になります。「帰属する国」に「愛情」を持つことが「責務」とまで言われることにイマイチ納得できません。この文章は要するに、日本に生まれた者は日本がどんな国であろうとも愛することが責務だと言っているのでしょう。しかし、例えば日本がかつての軍国主義の国家や言論の自由が保障されない国家に再びなってしまったら、私はそのように変わってしまった日本を愛することはできません。私が日本を愛するためにはそのような事態にならないことが不可欠の前提であって、その前提もなしに国を愛することが「責務」だと言われても少々困ってしまいます。大体、日本に生まれているのですから、「責務」とまで言われなくても日本は好きですよ。でも、そのように自然と好きと思うのと、愛することが「責務」だから愛するのは違うと思います。

次に、新憲法草案は、現行の日本国憲法の第九条にある「国の交戦権はこれを認めない」という文章を削除しています。そして、自衛隊は「自衛軍」にすることが明記されています。このへんに違和感、もしくは胡散臭さを感じるのは私だけなのでしょうか。どうも、日本国外での武力行使を可能にするための措置だとしか、私には思えないのですが。また、自衛隊が「軍」ということになれば、軍事費も当然増えるでしょう。そのために増税にでもなったら、たまったものではありません。

新憲法草案の第十二条には、「自由及び権利には責任及び義務が伴う」と書かれています。一見すると正しいような気もしますが、現行の日本国憲法には、「責任及び義務が伴う」ということは書かれていません。その意味で、国民の自由と権利を日本国憲法に比べて制限しようとする意図があるような気がしてなりません。

続いて第二十条の「信教の自由について」。現行憲法では、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」と明記しているのに対し、新憲法草案は「社会的儀礼又は習俗的行為を超える宗教教育その他の宗教的活動」と記しています。どうも、政教分離の原則を少し緩やかにしようという意図があるようです。このへんの動きにもイマイチ賛成できません。やや性急すぎるかもしれませんが、戦前の「国家神道」などを想起してしまうからです。

新憲法草案の第七十三条には、「政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、義務を課し、又は権利を制限する規定を設けることができない」と記されていますが、逆に、法律の委任があるならば、「義務を課し、権利を制限する」規定を設けることが可能だというのでしょうか?義務を増やして権利を制限する可能性があるものには反対です。

新憲法草案の第七十六条には、「軍事裁判所を設置する」と明記してあるのですが、ここにも胡散臭さを感じます。

次に七十九条。現行の日本国憲法では、最高裁判所の裁判官の報酬は減額することができないと明記されていて、これは司法権の独立の一つの例と言えるのですが、新憲法草案では減額する場合があることを示唆しています。司法権の独立の侵害につながったりしないか、少々心配です。

…以上、新憲法草案について私が不満を感じた部分を色々と述べてみました。正直、新憲法草案の全文を精読したわけではありませんので、私の誤解や意味の取り違いなどもあるかもしれません。しかしながら、私は基本的に憲法改正に反対です。そもそも、改正する必要性をほとんど感じていません。特に憲法九条が最大の論点になるかと思いますが、日本が他国から攻撃を受けた場合、現行の日本国憲法でも十分に対応可能だと私は思っています。なので、これも改正する必要性があるとは思いません。

また、改憲論者の間では、日本国憲法はアメリカに押し付けられたものだという認識があるようですが、この認識が必ずしも正しくないことは、古関彰一『新憲法の誕生』(中公文庫、1995年)などの諸研究が述べていることです。

以上述べた憲法改正論議に反対だということから、私は小泉政権を支持していません。

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2005年10月30日 (日)

一会桑政権に最初に注目した研究の紹介‐井上勲「将軍空位時代の政治史」‐

一会桑政権ないし一会桑権力とは、禁裏守衛総督兼摂海防禦指揮の一橋慶喜(徳川慶喜)、京都守護職の会津藩主・松平容保、京都所司代の桑名藩主・松平定敬の三人で構成されていて、京都において活躍したことは、今や幕末史を語る上では欠かせない存在です。

そして、この一会桑についての研究者としては大阪経済大学助教授の家近良樹氏が有名で、家近氏の一会桑研究としては、『幕末政治と倒幕運動』(吉川弘文館、1995年)『孝明天皇と「一会桑」』(文春新書、2002年)などの著書があります。特に、後者の『孝明天皇と「一会桑」』は一般向けの新書という体裁で入手も容易なため広く読まれているようで、ネットで検索をかけると結構な数のサイトが出てきます。

しかし、家近氏は一会桑を本格的に研究し始めた研究者ではありますが、一会桑政権の重要性を最初に指摘したのは家近氏ではありません。一会桑政権について恐らく初めて言及したであろう研究のことは、一般にはあまり知られていないかと思います。

その研究とは、井上勲氏(学習院大学教授)の論文「将軍空位時代の政治史‐明治維新政治史研究‐」(『史学雑誌』第77編11号、1968年)です。

井上勲氏の「将軍空位時代の政治史」という論文は、慶応2(1866)年7月20日に将軍・徳川家茂が病死し、徳川慶喜が将軍に就任する同年12月5日までのいわゆる将軍空位期の政治史を分析したものです。井上氏自身の言葉を借りれば、「慶応二・三年の停滞的中央政局の原初的形態ともいえる、将軍空位時代の政治史、将軍空位時代を構成した政治的諸勢力体、及びそれぞれの政治的方向性を分析しようとするもの」(2頁)です。

したがって、井上氏の論文は元治元(1864)年に成立した一会桑政権そのものを分析した論文ではないのですが、少しだけ一会桑に関する記述があります(後で引用します)。しかしながら、井上氏の論文が一会桑について最初に言及した研究だというのはどうやら確かなようで、その事実については今月に発売されたばかりの久住真也『長州戦争と徳川将軍』(岩田書院、2005年)という研究書も序章で指摘しています(私は久住真也氏の本をパラパラと立ち読みしました)。

私自身も数年前、大学の先輩に、「一会桑政権ということを最初に言い始めたのは井上勲氏と宮地正人氏の二人だよ」という話を教えていただいたことがあります。宮地正人氏は、『天皇制の政治史的研究』(校倉書房、1981年)という研究書で一会桑政権について言及しています。

井上勲氏の論文が出たのは1968年、宮地正人氏の本が出たのは1981年…それ以前には、一会桑政権の存在は歴史家の間でも議論されていませんでした。その証拠に、歴史家・松浦玲氏が1975年に出した『徳川慶喜』(中公新書、1975年)という本では、一会桑政権に関する言及はありません。松浦氏が慶喜の評伝を出した1975年には、まだ一会桑という用語は市民権を得ていなかったと言えるでしょう。

一会桑政権の存在は、1968年に井上勲氏によって恐らく初めて指摘され、広く知られるようになったのは最近になってからのことです。家近良樹氏が、「一会桑権力に関しては、現在でもその存在を特に認めようとはせず、倒幕に至るまでの中央政局を朝廷―幕府―諸藩三者のあり方如何によって分析する傾向が相変わらず根強い」(『幕末政治と倒幕運動』56頁)と指摘するような状況が近年まで続いていたのです。繰り返しになりますが、家近氏のこの本が出たのが1995年です。

ともあれ、現在は一会桑政権は幕末史を語る上での常識的知識となりつつあります。「一会桑政権」・「一会桑権力」・「一会桑勢力」など、呼称の仕方について色々と議論がありますが、ともかく一会桑という幕府本体とは別個に動いていた勢力がいたこと自体は、幕末史の常識的知識となりつつあります。最近では、宮地正人氏が新選組の近藤勇と一会桑政権の関係を重視する研究を発表しています(宮地正人『歴史のなかの新選組』岩波書店、2004年)ので、幕末史そのものについては詳しくないと思われる一部の新選組ファンの方々にも、徐々に一会桑の認識が広まっていくかもしれません。

また、幕末の志士たちが残した史料にも、「一会桑」あるいは「市会桑」や「橋会桑」などという表記が頻繁に出てきます。例えば坂本龍馬は、池内蔵太に宛てた慶応元年10月3日付の書簡に、「一、会、桑、暴に(にわかに)朝廷にせまり、追討の命をコフ」云々と記しています(平尾道雄監修、宮地佐一郎編集・解説『坂本龍馬全集』光風社、1978年、71頁)。このような史料から、幕末当時の志士たちも一会桑を重視していたことがわかります。

では、遅くなりましたが、一会桑政権について最初に指摘したと思われる井上勲「将軍空位時代の政治史」という論文が、一会桑政権のことをどのように定義しているか、それを紹介しておきましょう。井上氏によれば、「元治元年から徳川慶喜政権成立にいたるまで、京都にあって中央政局における幕府勢力を代表する役割を果した、一橋慶喜・松平容保・松平定敬の三者からなる政権」(同論文13~14頁)とのことです。

井上氏の一会桑に関する基本的な見解は、その後の著書『王政復古』(中公新書、1991年)や論文「開国と幕末の動乱」(井上勲編『日本の時代史20 開国と幕末の動乱』吉川弘文館、2004年)においても変わっていません。

一会桑については、呼称や成立時期・終焉時期・中心人物など、様々な点において色々と議論されています。各研究者によって見解がかなり異なります。それらの諸相を理解する上で、久住真也『長州戦争と徳川将軍』は便利な本だと感じた(立ち読みした上で感じた)ことを、最後に述べておきます。

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2005年10月28日 (金)

最近思ったことを適当に語る

日本一になった千葉ロッテマリーンズの勢い、すごかったですねぇ。私はロッテの選手にあまり詳しくないのですが、今回のシリーズで四番をサブロー選手が打っていたのが印象的でした。サブロー選手は、現在はシアトルマリナーズのイチロー選手が日本で活躍していたころにはすでにロッテにいた選手です。その頃は、「サブローって、イチローの二番煎じみたいな名前の選手だなぁ」というぐらいに思っていたのですが、日本一のチームの四番を打つほどの選手に成長したのですね。何だか感慨深いです。これからも、サブロー選手には頑張ってもらいたいものです。そして、ロッテファンの皆様、本当におめでとうございます。

今、フジテレビのドラマ『1リットルの涙』で脊髄小脳変性症という原因不明の難病の少女役を演じている沢尻エリカさんが、いわゆる「オヤジ」世代の方に人気だというようなことが今週発売の『週刊文春』に書かれていました。何となく納得。いや、記事をチラッと見ただけなので、これ以上は何とも言えません。

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2005年10月23日 (日)

東京ディズニーランド及びシーのアトラクションとディズニー映画

この前、東京ディズニーランド(TDL)に行った際、アドベンチャーランドの「スイスファミリーツリーハウス」に登りました。そんなアトラクションがあること自体、知らない方もいることでしょう。「魅惑のチキルーム」の近くにあります。いつも空いている、人気のないアトラクションです。でも、基本的にショーやパレード中心に動く私は、アトラクションは空いていなければ基本的に入りません。

このアトラクションがディズニーの実写映画『スイスファミリーロビンソン』(1960年公開)をモチーフにしていることは、さらに知られていないでしょう。私もこの映画はまだ観たことがないので、あまり大きなことは言えないのですが、TDLの「スイスファミリーツリーハウス」とは、映画『スイスファミリーロビンソン』の中で、漂流したスイス人のロビンソン一家が住んだ場所を再現したアトラクションなのです。

TDLやTDS(東京ディズニーシー)のアトラクションとディズニー映画の関係、案外知らない人も多いと思います。「空飛ぶダンボ」とか「アリスのティーパーティー」とか「プーさんのハニーハント」のモチーフは大抵の方はわかるでしょうが、マイナー映画をモチーフにしたアトラクションのことは知らない方も多いのではないでしょうか。

例えば、「スプラッシュマウンテン」が映画『南部の唄』をモチーフにしている事実。『南部の唄』を観たことがあるかどうか別にして、映画の存在自体を全く知らなければ、あのアトラクションは単なる絶叫マシンです。しかし、映画を知っていれば、単なる絶叫マシン以上の楽しさを味わえます(『南部の唄』について詳しくはコチラ)。

TDLのトゥーンタウンには、「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」というアトラクションがあります。このアトラクションは映画『ロジャー・ラビット』をモチーフにしていますが、ミッキーやドナルドたちが住む街・トゥーンタウンという設定自体、映画『ロジャー・ラビット』に登場したものだということを、一体どれだけの人が知っているでしょうか(『ロジャー・ラビット』について詳しくはコチラ

「シンデレラ城ミステリーツアー」は、映画『コルドロン』をモチーフとしており、トゥモローランドの「ミクロアドベンチャー」は、ディズニーの実写映画『ミクロキッズ』と続編の『ジャイアントベビー』をベースにしており、「トム・ソーヤ島」は実写映画『トム・ソーヤーの大冒険』が元ネタ(『コルドロン』についてはコチラ)。

アトラクションではありませんが、エレクトリカルパレードに出てくる緑のドラゴンをご存じの方も多いと思います。あのドラゴンは『ピートとドラゴン』という映画に出てきたエリオットです。多分、知らない人のほうが圧倒的に多いですよね(『ピートとドラゴン』についてはコチラのブログを見てください)。

東京ディズニーシーも、ミステリアスアイランド全体が実写映画『海底二万マイル』をモチーフとしていることを知らない人も多いと思います。アラビアンコーストやマーメイドラグーンが『アラジン』や『リトル・マーメイド』をモチーフにしていることは知っている人が多いと思いますが(『海底二万マイル』について詳しくはコチラ)。

もちろん、TDLやTDSのアトラクションは、映画を知らなくても楽しめます。でも、映画を知っていた方がもっと楽しくなるアトラクションばかりです。今度TDLかTDSに行く前に、好きなアトラクションのモチーフとなったディズニー映画を観てから行ってはどうでしょうか。

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坂本龍馬は薩長商社計画に関与していないという説の紹介‐松下祐三「薩長商社計画と坂本龍馬」‐

平尾道雄『龍馬のすべて』(久保書店、1966年。高知新聞社、1985年。新装版1995年)に、「長州の木戸準一郎や薩摩の五代才助、それに肥前大村藩の渡辺昇などが集まって、馬関に商社を設立する計画を立てた」と記されています(高知新聞社新装版、235~236頁)。実際に、このような会談が開かれたのは事実です。この記事では、この計画を「薩長商社計画」と呼称します。

しかし問題は、平尾氏の『龍馬のすべて』・『坂本龍馬 海援隊始末記』(中公文庫、1976年)、池田敬正『坂本龍馬』(中公新書、1965年)、飛鳥井雅道『坂本龍馬』(平凡社、1975年。講談社、2002年)などの代表的な坂本龍馬の評伝や、幕末史の研究書に、その後の商社設立の交渉を坂本龍馬が周旋したと、当然のように記述されている場合が多いことです。

例えば、高名な歴史家である田中彰氏は、「慶応二年(一八六六)十月、馬関(下関)で、長州側の木戸孝允・広沢真臣(兵助)・久保松太郎と薩摩側の五代友厚(才助)らが会見し、馬関を中心とする交易ないし市場支配の予備会談がもたれ、ついで翌十一月、坂本竜馬の周旋のもとに、木戸・久保らが参画し、五代と広沢との間に『商社示談箇条書』六ヵ条が結ばれた」と述べています(田中彰『幕末維新史の研究』吉川弘文館、1996年、180頁)。田中氏はこれを「薩長経済同盟」と称し、「薩長軍事同盟とこの経済同盟の周旋役を、ともに坂本竜馬が行なっていることは見落としてはなるまい」とも述べています(同書、182頁)。

この商社計画の周旋役を坂本龍馬が担ったという話は、司馬遼太郎氏の小説『竜馬がゆく』にも出てきますが、実は事実なのかどうかはかなり疑わしい話なのです。わざわざ司馬氏の小説を持ち出したのは、司馬氏の小説の内容を史実だと勘違いしている人が非常に多いので、釘をさすためです。ともあれ、冒頭に述べたとおり、商社設立計画があったことは事実です。問題は、薩長商社計画に、本当に坂本龍馬が関わっていたのかということ。そのような疑問を抱く研究者は増えてきているようです。

薩長商社計画に坂本龍馬は関与していないと明確に主張する代表的論者は、薩長商社計画について有益な研究を行っている松下祐三氏です。この件に関して、松下氏には、「薩長商社計画と坂本龍馬‐坂崎紫瀾の叙述をめぐって‐」(『駒沢史学』59号、2002年)という論文があります。

松下氏が注目したのは、木戸孝允や五代友厚の戦前の代表的な伝記である『松菊木戸公伝』や『五代友厚伝』には薩長商社計画に龍馬が関与したことは一切書かれておらず、龍馬の関与を積極的に説き始めたのが、坂本龍馬ほか土佐勤王党出身の志士を顕彰する目的で編纂された『維新土佐勤王史』(富山房、1912年)だということでした。松下氏の論文は、『維新土佐勤王史』の編纂者である坂崎紫瀾が何故、薩長商社計画への龍馬関与を説くようになったのか、また、本当に龍馬は関与していたのかを検証しています。

薩長商社計画に関する当時の史料には、坂本龍馬の名前は一切出てこないと松下氏は主張します。『坂本龍馬全集』や『龍馬の手紙』などの龍馬関係の史料を漁っても、確かに龍馬と薩長商社計画を具体的に結びつける史料は何も出てきません。薩長商社計画に龍馬が関与したことを主張するには根拠が薄いのです。松下氏が主張するように、薩長商社計画に坂本龍馬は関与していないと考えるのが穏当ではないかと思います。

また、坂崎紫瀾は史料の足りない部分を創作で補う癖があったことは、従来から指摘されています(平尾道雄『龍馬のすべて』など、参照)。坂崎の記述が元になっている龍馬関係の通説は、十分吟味する必要があると思います。

ちなみに、司馬遼太郎『竜馬がゆく』は論外です。あれは小説(=創作=フィクション=史実とは異なる部分がかなり多い)からです。司馬氏の小説は史実を描いたものではありませんが、小説としてはとても面白いので、小説として楽しみましょう。

松下祐三氏の説に興味のある方は、『駒沢史学』第59号を図書館などで探してください。あるいは、松下氏は一般向けに「薩長商社計画の虚実」という文章を『歴史読本』776号(2004年7月号)に載せていますので、そちらの方が一般の歴史好きの方にはとっつき易いかもしれません。『駒沢史学』の方は、学術論文の体裁になっていますから。

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『魔法戦隊マジレンジャー』と『仮面ライダー響鬼』を観ました

今朝は『魔法戦隊マジレンジャー』を観ました。私は土曜日の『ウルトラマンマックス』は毎週ビデオを録画しているのですが、『マジレンジャー』は録画までしていないため、見逃している回も結構多いです。なので、全体のストーリーがイマイチわからないときもあるのですが、基本的には楽しく観ることができています。

マジレンジャーの5人は兄弟なので、「家族」について考えさせてくれる話が多いような気がします(私が観た回がたまたまそうなのかもしれませんが)。兄弟戦隊と言えば、ほかに「地球戦隊ファイブマン」や「救急戦隊ゴーゴーファイブ」がありますね。

今朝の話で、15年ぶりに父と再会できたマジレンジャー。特に、末っ子のレッドは若いだけに父の思い出があまりないということで、なかなか感動的な話でした。でも、父は敵を倒すために命を犠牲に…。父は死んでしまったのでしょうか?個人的には、生きていてほしいと思いますが。

続いて観た『仮面ライダー響鬼』で、「人の命は守るもの」云々というセリフが出てきました。そのとおりですよね。救急戦隊ゴーゴーファイブ曰く、「人の命は地球の未来」ですからね(←好きなセリフ)。

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2005年10月22日 (土)

映画やTDRで会えるディズニーキャラクターたちの魅力

私は20歳を過ぎてから急速にディズニー大好きな人間に変貌し、ディズニー映画のDVDを買い集めたり、携帯電話の待ち受け画面や着信音をディズニー関係のものにしたり、東京ディズニーランドを頻繁に訪れたりしている成人男性です。そのような変貌が可能だったのは、私が幼少時代にミッキーやドナルドが出てくる短編映画のビデオを繰り返し観ていたからです。特に成人男性だとディズニーに女性向け・子供向けなイメージを抱いて抵抗を感じる人もいるでしょうが、私は幼少時代にディズニーにそれなりに親しんでいたため、そのような抵抗からは逃れることができました。

特に、小さい頃に短編作品のビデオを観ていたのは自分にとって重要な経験だったと思います。ミッキーマウスやミニーマウスやドナルドダックの名前自体は結構有名で、ディズニーに全く興味のない方でも知っている場合が多いのですが、ディズニー好きを公言している方でさえ、ミッキーやドナルドが活躍する短編映画を観たことがない方は決して少なくはないようですね。私は、ディズニー好きになるまでそれを知りませんでした。自分が子供の頃にミッキーやドナルドやグーフィーのアニメを観て育ったため、ディズニー好きな方はみんな自分よりもミッキーやドナルドのアニメに詳しく、なおかつ観ているのだと思い込んでいました。でも、実際はそうでもないらしいということを、私は自分がディズニー好きになってから初めて気付きました。

長編映画は、観ている人が結構多い作品もありますね。『アラジン』とか『美女と野獣』とか『トイ・ストーリー』とか、実際にヒットしていますから、これらの作品を観たことのある人の数は、ミッキーやドナルドの短編映画を観たことのある方よりも多いのではないかと思います。でも、それら長編映画のキャラクターよりも人気があると思われる短編映画主体のキャラクターたちの映画は、観ていない人が少なくないらしいという現実が、私にはもったいなく思えます。

私がディズニーを好きな理由の重要なものとして、恐らくディズニーキャラクターたちの面白さ・楽しさがあると思います(自己分析による)。それは、長編のキャラも短編のキャラもそうなのですが、そのキャラクターについて詳しければ詳しいほど、TDR(東京ディズニーリゾート)で各キャラクターに会えたとき、感動や喜びが大きいような気がします。少なくとも、自分はそうでした。特にディズニーランドに行くと、マイナーなキャラクターがたくさんいます。それらのキャラクターの名前を知っているだけでも、楽しさが増すような気がしています。「ホーンテッドマンション」の期間限定の「ホリデーナイトメアー」も、映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を知っているか知らないかで、面白さや感動がだいぶ違ってきます。だから、せっかくミッキーやミニーに興味があるのに、彼らについて詳しいことを知らない・映画を観たことがないというのは、非常にもったいない気がしているのです。もっと詳しく知ることで、好きなキャラクターの新しい魅力に気付くということもあると思うのです。プーさんが好きなのにグッズを集めるだけで映画を観ないというのは、非常にもったいないです。原作はともかくとして、ディズニーのプーさんの最大の魅力は映画の中にあります。プーさんの映画を観てからの方が東京ディズニーランドの「ハニーハント」は楽しいと断言できます。

もしもディズニーに興味はあるけれど、各キャラクターについてはそれほど詳しくないとか、ミッキーやミニーは可愛いと思うけど映画の中の彼らについては知らないとか、ディズニーランドで見かけたキャラの名前がわからなくて気になっているという方がいましたら、私が色んなディズニーキャラクターについて語った過去の記事をぜひ読んでみてください。以下から、好きなところをお読みください。これ以外にも、ディズニー関係(映画、TDR、ゲームなど)の記事はたくさんありますので、興味のある方はぜひお読みください。

ミッキーマウスについての記事(他の記事に比べて、内容は若干薄めですが、映画スター・ミッキーを語ります)

ドナルドダックについての記事(ドナルドへの想いを語ります。おじさんのスクルージの話題も少々)

ミニーマウスについての記事(映画でのミニーを知らない人向けに、ミニーの魅力を語ります)

プルートについての記事(プルートに関する意外な事実を紹介しています)

グーフィーについての記事(グーフィーに対する私の想いを熱く語っています)

デイジーダックについての記事(ドナルドの恋人・デイジーについて詳しく語ります)

マックスについての記事(グーフィーの息子・マックスの存在、あなたは知っていましたか?)

クララベル・カウについての記事(ミッキーやミニーの友人・クララベルのこと、あなたは知っていますか?)

ホーレス・ホースカラーについての記事(私のハンドルネームの由来にもなっているミッキーの友人について。内容は薄め)

クララ・クラックについての記事(ミッキーの友人であるクララ・クラックを紹介しています)

ガジェットについての記事(クラリスとは別の、チップ&デールの憧れの女の子・ガジェットの話題)

ホセ・キャリオカとパンチートについての記事(ドナルドの友人たちと、ドナルド主演映画『三人の騎士』について)

ビッグ・バッド・ウルフについての記事(『三匹のこぶた』のオオカミについて、詳しく語ります)

ロジャー・ラビットについての記事(映画『ロジャー・ラビット』の世界)

くまのプーさんについての記事(映画のプーさんの魅力について)

ファウルフェローとギデオンについての記事(映画『ピノキオ』に出てくる二人の悪役)

ブレア・ラビット(うさぎどん)、ブレア・フォックス(きつねどん)、ブレア・ベア(くまどん)についての記事(「スプラッシュ・マウンテン」が好きな方は、ぜひ読んでください)

ビアンカとバーナードについての記事(映画『ビアンカの大冒険』について濃厚に語ります)

ロビン・フッド、タック神父、プリンス・ジョン、シェリフについての記事(映画『ロビン・フッド』の登場人物たちについて)

パブロについての記事(ペンギンなのにさむがりなパブロの話題)

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2005年10月20日 (木)

ディズニー映画のすごい邦題‐『オリビアちゃんの大冒険』・『ミッキーのアルバイトは危機一髪』ほか‐

昔からディズニー映画というのは、原題とはかけ離れた邦題(日本語タイトル)が付けられることが少なくありませんでした。

中でも強烈なのが、1986年公開の『オリビアちゃんの大冒険』。この映画自体がかなりマイナーなのは否めませんが、『白雪姫』から続くディズニー長編クラシック作品の一作です。それはともかくとして、この映画の原題は、''THE GREAT MOUSE DETECTIVE''です。「MOUSE」はネズミ、「DETECTIVE」は探偵ですから、要するにすごいネズミの探偵が主人公の映画というわけです。しかしながら、邦題で主役のごとく名前が出ているオリビアちゃんは探偵ではありませんし、主役でもありません。むしろ、オリビアちゃんはさらわれた父親を救うため、ネズミの名探偵バジルに調査を依頼する立場なのです。つまり、この映画の主役は名探偵バジルであって、オリビアちゃんにあらず。この映画はオリビアちゃんの依頼を受けたバジルが宿敵ラティガンと戦う映画であって、オリビアちゃんは物語の途中でラティガンの手下にさらわれてしまいます。そのため、オリビアちゃん自身も「大冒険」と言えるような冒険はしません。何故、『オリビアちゃんの大冒険』という邦題になったのか不思議です。

1977年公開の『ビアンカの大冒険』の原題は、''THE RESCURES''。例によって原題と邦題がまるで違いますが、この作品の場合、ビアンカは確かに主役ですし、大冒険もするので『オリビアちゃん』よりはマシでしょうか。

1955年公開の『わんわん物語』は、原題が''LADY AND TRAMP''。原題は、レディとトランプという2匹の主役の犬の名前になっています。で、邦題は、犬が主役ということで『わんわん物語』となっています。『レディとトランプ』という邦題にしたら何の映画だかわかりにくいという配慮なのでしょうか?少なくとも、『わんわん物語』というタイトルから犬の話だということは想像できますね。しかし、この邦題のせいで『101匹わんちゃん』と混同している人がいないか心配です。

1995年に公開された短編映画『ミッキーのアルバイトは危機一髪』は、ミニーマウスのビキニ姿が見られたり、ミッキーがTVゲームをやっている姿を見ることができ、しかもそのゲームの画面にはミッキーが操作するドーピー(別名、おとぼけ。七人の小人の一人)と魔女が戦っている場面が映っているなど、なかなか愉快な作品ですが、原題は''RUNAWAY BRAIN''。…何なんでしょう、この違いは。邦題にある通り、ミッキーはアルバイトをしに行って危ない目に遭うのは確かなのですが…。

しかし、最近は原題そのままの邦題、あるいは原題にある程度忠実な邦題が付けられていることが多いようです。『モンスターズ・インク』とか、『トイ・ストーリー』とか『トレジャー・プラネット』とか『リロ&スティッチ』とか。ただ、それはそれで惜しいなぁと思うときもありまして、その典型的な例が実写の『パイレーツ・オブ・カリビアン』。この映画はディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」をモチーフにした映画なのですが、それに気付いていない人も少なくないようです…。「カリブの海賊」というアトラクション自体は有名なのですから、『パイレーツ・オブ・カリビアン』の邦題も『カリブの海賊』にすればよかったのでは…と思うのですが、いかがでしょうか?

しかし、最近はすべてのディズニー映画が原題に忠実な邦題が付けられているというわけでもなくて、例えば2002年にアメリカで公開され日本ではビデオ発売となった『ピーター・パン2 ネバーランドの秘密』の原題は、''PETER PAN IN RETURN TO NEVER LAND''。邦題は『ネバーランドの秘密』となっていますが、ネバーランド自体には特に秘密はありません。

そんなわけで、ディズニー映画の邦題には注目です。

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2005年10月18日 (火)

「戊辰戦争への道」…佐々木克氏の論文

『戊辰戦争』(中公新書、1977年)という著書がある歴史家の佐々木克氏(京都大学名誉教授)には、「戊辰戦争への道‐幕末の国家的課題をめぐって‐」(『人文学報』第83号、2000年)という論文もあります。この論文が掲載されている『人文学報』とは、京都大学人文科学研究所が毎年発行している紀要です。まずは、佐々木氏の論文の章立てを以下に記しておきます(緑色の文字の部分)。

はじめに‐幕末からの視点がなぜ必要なのか‐ 
1.三つの重要な国家的課題
 ①「人心の一致について」
 ②合議体制について 
2.国是をめぐる対立 
3.「内乱」をめぐって
4.「公武合体」の挫折 
5.長州征討と三つの課題 
6.将軍慶喜の排除と討幕戦争 
おわりに‐五ヵ条の誓文と国是‐

…以上が、佐々木克「戊辰戦争への道」の章立てです。この論文の目的は、佐々木氏の言葉を借りれば、「戊辰戦争はなぜ起こったのか,またはなぜこの国内戦争が起こらざるを得なかったのか,このような素朴な問題点を,幕末の政治過程のなかから読み解いてみよう」ということになります。

そして、この論文には重要な分析視角があります。それは、佐々木氏が、「従来の戊辰戦争の研究も、主として近代史の研究者により,近代史の問題として論じられてきた。戊辰戦争の前史として述べられるのも,せいぜい大政奉還からである。しかしごく普通に考えてみても,戊辰戦争は幕末政治の最終段階で起った戦争であるのだから,幕末史の問題であることも自明のことである」と述べていることからもわかるように、戊辰戦争が起こった理由をあくまで幕末政治史の分析を通じて解明しようとしている点です。

佐々木氏は、「戊辰戦争を考え研究する際には,幕末の政治過程をふまえた,戊辰戦争を幕末からみる視点が必要である」という思いから、戊辰戦争が起きた理由をあれこれと論じていらっしゃいます。したがって、「戊辰戦争への道」という論文は、戊辰戦争そのものではなく幕末政治史を論じた内容になっています。戊辰戦争そのものについて詳しく知りたい方は、冒頭で紹介した佐々木氏の著書『戊辰戦争』を読むといいでしょう。

ともあれ、戊辰戦争を考える上で幕末史を視野に入れなければならないとする佐々木氏の意見には賛成です。そもそも、前史が大事なのは何も戊辰戦争だけではないでしょう。例えば、明智光秀が本能寺の変を起こした理由を考察するとき、光秀と織田信長のそれ以前の関係、つまり前史を考えなければ解明できるはずがありません。

佐々木克氏の「戊辰戦争への道」という論文は、全部で17ページという短いもので、しかも佐々木氏は一般向け書籍を多く執筆しているため、読みやすいのが特徴です。

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2005年10月17日 (月)

東京ディズニーシーに行って、ノーチラス号に想いを馳せる‐映画『海底2万マイル』の世界‐

昨日は東京ディズニーランド(以下、TDL)に行った後、東京ディズニーシー(以下、TDS)に行きました。休日の午後3時から使えるスターライト・パスポートを使用。TDLで大好きな「ワンマンズ・ドリームⅡ」を観て、雨バージョンのハロウィンのパレードを観た後で。

TDSに着いたら、アメリカンウォーターフロントでミッキーマウス発見。しかし、人が多すぎて思うように近づけず。その後は、夕方の「ウィッシュ」や「ブラヴィッシーモ!」を観ました。「ブラヴィッシーモ!」は完全版でした。完全版だと感動も大きいです。

夜は、「マーメイドラグーン・シアター」に行って思わず泣きそうになったりしました。何度も観ているのに、泣きそうになったのは今回が初めて。何が昨日の私をそんなに感動させたのか自分でもわかりませんが、あのショーはいいですね。いつ観ても、フランダーの「また来てね」というセリフを聞くたびに、また来ることを誓ってしまいます。

でも、昨日一番印象に残ったのはミステリアスアイランドの「海底2万マイル」。これも初めて乗ったわけではないのですが、昨日は何となく、「ああ、ノーチラス号って、いいよなぁ」と思ってしまった次第。深海の世界を、心ゆくまで楽しんだのでした。帰り際には、「ノーチラスギフト」にて、ノーチラス号のスーベニアメダルも購入してしまったのです。スーベニアメダルというものを購入したのは今回が初めて。ノーチラス号とネモ船長の力が私にそれを買わせました。ノーチラス号のスーベニアメダルはなかなか素敵で、すっかり気に入っています。

で、「海底2万マイル」というアトラクション…と言うより、ミステリアスアイランドというテーマポート自体が、ディズニーの実写映画『海底2万マイル』(1954年公開。原題:20.000 League Under the Sea)をモチーフとしていること、TDSに行ったことがある方でも知らない人が多いんじゃないでしょうか?少なくとも、私の知り合いにはそういう人がいました。

『海底2万マイル』のことはジュール・ヴェルヌの原作で知っている方は多いかもしれませんね。実際、私の知り合いは原作は知っていたのですが、ディズニーが映画化していることを知らなかったのです。ディズニーと言えばアニメという印象が強いですが、実写映画もたくさん製作していることを、案外知らない人も多いのでしょう。近年では、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のヒットが印象的ですね。要するに、たくさんのディズニー実写映画の中に、『海底2万マイル』があり、ミステリアスアイランドはその映画をモチーフにしているわけです。

で、肝心の『海底2万マイル』の映画ですが、私は不届きながらもストーリーよりノーチラス号の中で飼われているオットセイのエスメラルダの可愛さに釘付けになってしまった人です。何しろ、オットセイなのに自分で布団を掛けて寝るのです。可愛いです。また、TDSのネモ船長と映画のネモ船長のギャップにも驚きます。TDSのネモ船長はフレンドリーですが、映画ではそうでもありません。巨大イカとノーチラス号の戦いは見応えがあります…私が特撮も好きだからそう感じるのかもしれませんが。イカに関してはTDSのアトラクションにも出てきますね。

ともあれ、近々TDSに行く予定があって、映画『海底2万マイル』を観たことがない方は、ぜひ観てください。映画を観た後にミステリアスアイランドに行くと、感動します。『海底2万マイル』のグッズがほしい方は、ミステリアスアイランドの「ノーチラスギフト」へどうぞ。私が買ったノーチラス号のスーベニアコインのほかに、ネモ船長の格好をしたミッキーのスーベニアコインもありますよ。

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亀掛川博正氏の論文「慶応幕政改革について 3」

亀掛川博正氏は、『政治経済史学』や『軍事史学』などの学術雑誌に多くの論文を載せている歴史家です。ここで紹介する「慶応幕政改革について 3」、『政治経済史学』第166号(1980年)に掲載された論文です。

ちなみに、「慶応幕政改革について 1」は『政治経済史学』第164号、「慶応幕政改革について 2」は『政治経済史学』第165号に掲載されています。また、「慶応幕政改革について 3」は「慶応幕政改革について」という題名で、家近良樹編『幕末維新論集3 幕政改革』(吉川弘文館、2001年)に再録されています。

この「慶応幕政改革について 3」という論文は、主に慶応幕政改革の主体について分析したものです。遠山茂樹氏・井上清氏・石井孝氏・田中彰氏などの、慶応幕政改革を主体となって推進したのは小栗忠順(小栗上野介)や栗本鯤(栗本鋤雲)ら親仏派だとする諸説を批判しています。亀掛川氏がそのように従来の諸説を批判する最大の理由は、将軍・徳川慶喜と小栗・栗本らの政見に違いがありすぎるということです。そして、亀掛川氏が挙げる慶応幕政改革の主体となった具体的人名は、板倉勝静・稲葉正邦・小笠原長行・原市之進・梅沢孫太郎です。

また、亀掛川氏が、徳川慶喜政権のことを、「大政奉還をめざし、幕政の終末への処理を果すことを最高の目標とした政権である」と述べている部分などは、色々と議論できる見解だと思います。

私は自分の興味から、亀掛川博正氏の文章はこの論文のほかに、「公議政体論と土佐藩の動向(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)」(『政治経済史学』154・156・157号、1979年)と「大政奉還論と幕府の動向(Ⅰ)(Ⅱ)」(『政治経済史学』219・220号、1984年)という論文を読んだことがありますが、分析手法に時折違和感を感じることがあります。そのため、私自身は亀掛川氏の説を首肯できない場合もあるのですが、慶喜と小栗・栗本らを同一視しない見解については同意したいと思っています。

亀掛川氏の「慶応幕政改革について 3」という論文を読んでみたい方は、この論文が再録されている家近良樹編『幕末維新論集3 幕政改革』(吉川弘文館、2001年)を書店なり図書館なりで探すといいかと思います。

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2005年10月15日 (土)

『ウルトラマンマックス』第16話に爆笑

今朝放送の『ウルトラマンマックス』第16話の「わたしはだあれ?」には、生物の記憶を失わせてしまう宇宙化猫(ばけねこ)のタマ・ミケ・クロが登場。

とにかく、面白すぎて爆笑した回でした。先週のイフは相手のあらゆる攻撃を自分のものにしてしまう最強の生命体でしたが、今回のタマ・ミケ・クロという3体の化け猫も、相手の記憶を失わせてしまうことで最強になりうる存在でしたね。

地球の平和を守るために結成された精鋭チーム・DASH(番組内では精鋭と呼べるような活躍を未だに見せてくれていませんが)のメンバーたちも、戦闘機の操縦方法を忘れてしまったために出撃することすらできない。二丁拳銃が特技という設定なのに未だに銃を番組内で撃つ描写がないことでお馴染みのコバ隊員は、戦闘機を発進させるつもりがどうすれば発進できるのか忘れてしまい、誤ってミサイルを発射して基地を破壊してしまう始末。

主役のカイト隊員までがウルトラマンマックスへの変身方法を忘れてしまう始末。変身道具のマックススパークを左腕に着ければ変身できるのですが、カイト隊員はそれを思い出せず、悪戦苦闘。マックススパークを使えばいいということだけは何とか覚えているカイト隊員は、色んな方法で変身しようと試みるのですが…わざわざ靴と靴下を脱いで、足の裏にマックススパークを装着させようとするカイト隊員に爆笑。いくら変身方法を忘れているからと言って、左腕に着けるより先に足の裏に装着しようとする発想がすごいです。転んだはずみでマックススパークを正しく装着し、どうにかウルトラマンマックス登場。

しかし、マックスまでも戦い方を忘れてしまっている!!必殺光線(マクシウムカノン)の発射ポーズを忘れてしまったマックスは、どうにか光線を発射しようと色んなポーズを試してみるのですが、どう頑張っても光線は出ない…と言うより、頼むからそんなかっこ悪いポーズで光線を出さないでくれと頼みたくなるぐらいに変なポーズを次々に披露してくれるウルトラマンマックス。しまいには、お笑い芸人のTIMの持ちネタの「命」と思われるポーズまで披露してくれるマックス…いくら忘れているからと言って、そんなポーズで必殺技が出るかもしれないと考えて試してみるマックスに爆笑。

頭を掻いたマックスは、マクシウムソード(ウルトラセブンのアイスラッガーのような武器)をボトッと水中に落としてしまいます。その瞬間、また笑わせていただきました。しまいには自分がウルトラマンマックスと呼ばれていることすら忘れてしまうマックスなのでした。そんなマックスがタマ・ミケ・クロの攻撃を受けて絶体絶命のピンチに陥ったとき、ウルトラの星らしき場所の描写が登場します。走馬燈だったのでしょうか?しかし、『ウルトラマンマックス』の劇中でウルトラの星と思しき光景が現れたのは今回が初。なかなか貴重です。

…まぁ、そんな感じで、大いに笑わせてもらった30分でした。笑わせてもらったポイントは他にももっとあります。戦い方や自分の名前まで忘れてしまったマックスも、みんなを守りたいという気持ちだけは忘れておらず、最後はその気持ちが勝利をもたらしました。なかなかの傑作話だったと思います。ゼットンやキングジョーが出てきた回よりもはるかに面白かったです。

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2005年10月14日 (金)

FFをやったことのないディズニーファンが語る『キングダムハーツ』‐ゲーム中に登場するディズニーキャラクターについて、及び2の話題も少々‐

私は、FF(ファイナルファンタジー)シリーズのゲームを一切やったことがないディズニーファンです。その私が、『キングダムハーツ ファイナルミックス』をプレイしている(とりあえず、クリアはしました)わけですが、はっきり言って難しいですよ。ゲームはドラクエぐらいしかやらない&アクションゲームは大の苦手な私にとって、ディズニーキャラクターが出てこなければ序盤で挫折したであろうことは間違いないゲーム…それが『キングダムハーツ』です。何しろ、序盤のワンダーランドの時点で何をどうしていいのかサッパリわからない状態に陥ってしまいましたので。クリアできたのは攻略サイト様のおかげです。

FFファンの方には申し訳ないのですが、私はFFをやったことがないため、FFキャラには全くと言っていいほど思い入れがありません。「エアリスって、誰ですか?」というレベルですから。クラウドとか、本当に名前すら知らなかったんですよ。FFファンの皆さん、本当にすみません。でも、このゲームはそれでも楽しめました。

私はFFキャラに関しては全くの無知であるかわりに、ディズニーキャラに関しては思い入れが強いです。メジャーなキャラはもちろん好きですが、通好みのマイナーキャラも大好き(このブログを見ていただければ、私のそんな性格がわかるかと思います)。そんな私にとって、『キングダムハーツ』最大の魅力は、たくさんのディズニーキャラクターが、映画の設定などを損なわない形で出演してくれていることでしょうか。それが、このゲームを悪戦苦闘しながらも楽しめた最大の理由です。

多分、ディズニーファンの方々の中には、ディズニーキャラがFFキャラと共演していたりすることで『キングダムハーツ』を避けている人も少なくないと思います。ディズニー独特の世界観を壊されるような気がするからです。それって、ディズニーファンにはかなり重要な部分だと思うんですね。『キングダムハーツ』のパッケージを見て違和感を感じる人もいることでしょう。でも、これがやってみると、各ディズニーキャラの個性をなかなかうまく表現していて、特にムービー部分に関してはディズニー風味の笑える箇所もあり、鳥肌が立つほど震えるシーンもあるわけです。ジャファーとマレフィセントがボイス付きで語り合っているだけでも、私などは相当興奮します。

ともあれ、FFを一切やったことのないデイズニーファンである私にとって、『キングダムハーツ』の魅力は、たくさんのディズニーキャラクターたちが映画の魅力を損なわない演出で活き活きと登場していることでしょう。

以下に、ゲームに登場するキャラクター名と、そのキャラのデビュー映画を記してみました。ゲーム中にもジミニーメモとして『キャラクター事典』がありますが、そこに載っている各キャラの登場作品は必ずしもデビュー作ではないため、ゲーム中の『キャラクター事典』とは多少異なる部分もあります。作品名と公開年は赤の太字にしてあります。また、各キャラクターのゲーム中での重要度や登場頻度に関係なく、デビュー映画の公開年順に列記してあります。動く姿がちゃんと出てくるキャラクターは黒の太字、壁画などの動かない姿もしくはシルエットでちょこっと出てくるだけのキャラは通常の文字で記しています。また、アイスタイタンは『ファイナルミックス』版のみの登場です。

『蒸気船ウィリー』(1928年)ミッキーマウス ミニーマウス 

『ミッキーの陽気な囚人』(1930年)…プルート

『ミッキー一座』(1932年)…グーフィー

『かしこいメンドリ』(1934年)ドナルドダック

ドナルドのメキシカン・ドライブ』(1937年)デイジーダック

『白雪姫』(1937年)白雪姫 ドック(先生) バッシュフル(てれすけ) グランピー(おこりんぼ) ハッピー(ごきげん) スリーピー(ねぼすけ) スニージー(くしゃみ) ドーピー(おとぼけ) 魔女

『ドナルドの腕白教育』(1938年)ヒューイ デューイ ルーイ

『ピノキオ』(1940年)ピノキオ ゼペット ジミニー・クリケット クレオ モンストロ

『ファンタジア』(1940年)ほうきの召使い チェルナボーグ(ファンタジアの魔人)

『ダンボ』(1941年)ダンボ

『バンビ』(1942年)バンビ

『プルートの二等兵』(1943年)チップ デール

『シンデレラ』(1950年)シンデレラ フェアリー・ゴッドマザー

『ふしぎの国のアリス』(1951年)アリス ハートの女王 白ウサギ チシャ猫 トランプの兵隊 ドアノブ マッドハッター(いかれ帽子屋) 三月ウサギ

『ピーター・パン』(1953年)ピーター・パン ティンカー・ベル ウェンディ フック船長 ミスター・スミー チクタクワニ(クロコダイル)

『わんわん物語』(1955年)…レディ トランプ

『眠れる森の美女』(1959年)オーロラ姫 マレフィセント フローラ フォーナ メリーウェザー

『101匹わんちゃん』(1961年)ポンゴ パーディタ ポンゴとパーディタの間に生まれた15匹の子犬たち ポンゴとパーディタが育てている84匹の子犬たち

『王様の剣』(1963年)マーリン

『プーさんとはちみつ』(1966年)プーさん オウル イーヨー ラビット ルー

『プーさんと大あらし』(1968年)ティガー ピグレット

『リトル・マーメイド』(1989年)アリエル セバスチャン フランダー トリトン王 アースラ フロットサム ジェットサム 

『美女と野獣』(1991年)ベル 野獣(ビースト) ルミエール コグスワース ポット夫人 チップ

『アラジン』(1992年)アラジン ジャスミン ジーニー アブー ジャファー イアーゴ 魔法のじゅうたん 

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(1993年)ジャック・スケリントン サリー ウーギー・ブーギー(ブギー) フィンケルスタイン博士 メイヤー(市長) バレル ショック ロック ゼロ

『ライオン・キング』(1994年)シンバ

『ヘラクレス』(1997年)ヘラクレス(ハーク) フィル(ピロクテテス) ハデス ケルベロス ロックタイタン アイスタイタン

『ムーラン』(1998年)ムーシュー

『ターザン』(1999年)ターザン ジェーン クレイトン ターク カーチャック カーラ サボー

…恐らく、これで全部だと思います。クレオがいるのにフィガロがいないとか、ジェーンの父親のポーター教授がいないとか、スクルージ・マクダック(ドナルドダックのおじさんで、ディズニーランドやディズニーシーで会える)にも出てほしかったとか、ルーがいるのにカンガがいないとか、99匹の子犬たちの区別が明確に描かれていない(ポンゴとパーディタの実の子供は15匹だけだが、ゲームだけではそれがわからない)とか、チェルナボーグ(エンド・オブ・ザ・ワールドに出てきた、「ファンタジアの魔人」と攻略サイトなどで呼ばれている悪役)の登場が唐突すぎてファンにしか誰だかわからないなど、ファンとして不満もしくは希望を述べたい点はなくもないです。

しかし、それは欲張りすぎと言うもので、上にあげたようなたくさんのキャラクターが出ているのは素直に感動です。ディズニーファンでも知らない人が少なくないような『王様の剣』というマイナー映画からマーリン(時間移動ができる凄い魔法使い)まで出してくれたのには感激しました。また、トラヴァースタウン3番街にある壁画で、レディとトランプがキスしているのを見つけたときは嬉しかったです(レディとトランプのキスシーンは、ディズニー映画の中でも屈指の名場面と言えると思います)。

で、年末には『キングダムハーツ2』(『キングダムハーツⅡ』と表記する方がいいのかな?)が発売予定なわけですが、そこにはミッキーマウスの宿敵であるピートが出てくるわけですよ。ディズニーファンではない方には「ピートって誰?」という話でしょうが、ピートと言えばミッキーの宿敵。実はミッキーよりもデビューが早く、ディズニーキャラクターの最古参、それがピート。もちろん、ミッキーのデビュー作『蒸気船ウィリー』にも登場しています。ピートの息子の名前はP.J.で、グーフィーの息子のマックスとは親友どうし。…話がどんどんマニアックになっていきますが、それぐらいに一人で盛り上がってしまうほど、ピートというキャラクターはディズニー史上でも重要なキャラクターなのです。

そんなわけで、『2』もなかなかいい仕事をしてくれているのではないかと期待してしまう今日この頃です。実写の『パイレーツ・オブ・カリビアン』まで参戦したことには驚きましたが。ただ、今のところわかっている情報を見る限り、近年の作品の比重が大きいのかなぁと感じています。『ムーラン』とか『ヘラクレス』とか。できれば、ウォルト・ディズニー生前の作品ももう少しクローズアップしてもらいたいものです。

あと、1970年代の作品がないですよね。80年代も『リトル・マーメイド』だけ。その時代の作品はマイナーすぎて駄目なのでしょうか。まぁ、普通に考えて、『ビアンカの大冒険』とか『コルドロン』とか『ロビン・フッド』とか…マイナーすぎますよね。東京ディズニーランドの「シンデレラ城ミステリーツアー」のモチーフが映画『コルドロン』だということ、普通の人は知りません。そんな普通の人が知らない作品を持ち出してきても、喜ぶのは私のような人間だけ…なので、それは諦めます。

でも、『蒸気船ウィリー』を持ち出してきたのは最大級に評価したいと思います。何と言っても、ミッキーマウスとミニーマウスのデビュー作ですからね。マニアの方なら、『蒸気船ウィリー』よりも先に『プレーン・クレイジー』と『ギャロッピン・ガウチョ』でミッキーはデビューしているとツッコんでくるかもしれませんが、一応、劇場公開したのは『蒸気船ウィリー』の方が先です(製作された順番は、『プレーン・クレイジー』→『ギャロッピン・ガウチョ』→『蒸気船ウィリー』)。

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2005年10月13日 (木)

ハロウィンが近いからこそ、ディズニー映画『イカボード先生のこわい森の夜』について語りたい

私は大人になってから急にディズニーファンになった人間ですが、大人になってからディズニー熱に目覚めることが可能だったのは、子供の頃にディズニーの短編映画、特にドナルドダック主演の映画に親しんでいたからだということを、以前の記事でお話しました(詳しくはコチラ)。

そんな私が、ドナルドやミッキーの短編以外に、子供の頃から繰り返し観ていたディズニー映画があります。それが、ここでお話する『イカボード先生のこわい森の夜』です。子供の頃に何度も観た作品なので、思い入れがあります。

この映画は、1949年に公開されたディズニーのオムニバス映画『イカボードとトード氏』の中の一本です。この『イカボードとトード氏』という映画は、『トード氏』と、『スリーピー・ホロウの伝説』(これの別名が『イカボード先生のこわい森の夜』)の2本の中編映画をオムニバス形式で長編として公開したもので、トード氏とイカボード先生が絡むことはありません。

『イカボードとトード氏』は日本未公開なため、マイナー感は否めません。今回ご紹介する『イカボード先生のこわい森の夜』の方は、『とっておきの物語 ミッキーの王子と少年』というタイトルのDVDに、1990年公開の映画『ミッキーの王子と少年』と同時収録されています。『ミッキーの王子と少年』は、ミッキー・ドナルド・グーフィーが活躍する中編映画で、俳優ミッキーマウスが王様と少年の一人二役を演じたことで知られています。ともあれ、そんなわけで、イカボード先生の話はDVDが出ているため、いつでも観ることができます。

しかしながら、『トード氏』の方は日本ではDVDもビデオも出ていません。どうしても観たい場合は、アメリカで発売しているものを買わねばならないのが現状です。アメリカ・カリフォルニアのディズニーランドには、トード氏を題材にしたアトラクションがあるぐらいなのですが…。私のブログのURLには、「toad」という文字が入っていますが、これはトード氏から拝借したものです。そんな私は、日本でトード氏が観られる日が来ることを切に願っています。トード氏や、トード氏の仲間のキャラクターは、1983年の『ミッキーのクリスマスキャロル』に出演しているので、そこでトード氏の姿を拝むことはできますが。

さて、『イカボード先生のこわい森の夜』(『スリーピー・ホロウの伝説』)の内容についてお話しましょう。このお話は、不気味な伝説が残るスリーピー・ホロウ村に赴任してきた小学校の先生が主役です。その名は、イカボード・クレイン。そのイカボード先生は、見た目こそナレーションに「トウモロコシ畑のカカシのよう」だと言われるような妙な姿をしていますが、様々な才能を持っているため、村の女性たちの人気を集めます。

そんなイカボードは、ある日、村一番の資産家の娘で村一番の美女であるカトリーナ・ヴァン・タッセルに恋をします。このカトリーナの容姿や仕草は、恐らく翌年の1950年に公開した『シンデレラ』のヒロイン像に影響を与えているのではないかと思われます。ともあれ、そのカトリーナもイカボードに対してまんざらでもないようです。そんなイカボードとカトリーナの接近を快く思わないのが、村一番の力持ちでみんなの人気者であるブロム・ボーンズです。彼は、1991年の『美女と野獣』に出てくるガストンによく似ています。力持ちで人気者、街一番の美女を手に入れたいと願う…ガストンとよく似ていませんか?

ともあれ、そのガストンの原型とも言うべきブロムは、何をやってもイカボードに勝てなくて、イライラしていました。ハロウィンの夜にタッセル家(カトリーナの家)で開かれたパーティーでも、イカボードは華麗なダンスの才能を披露して、完全に主役でした。ブロムは、そんなイカボードに何とか恥をかかせたいと思い、世にも恐ろしい話を語り始めました。

ブロムが語ったのは、首なし騎士の伝説でした。ハロウィンの夜に、首のない騎士の幽霊が現れて、人間の首を切り取るというのです。子供の頃にこの話を聞いた私は、普通に怖かったですね。この話は、誰よりも迷信を強く信じる性質のイカボードにはかなり効果的でした。イカボードは、恐怖に震え上がります。

パーティーの帰路、イカボードは首なし騎士が出るという森を通らねばなりませんでした。恐怖心に震えるイカボードにとっては、虫の声、フクロウの声、カエルの声…森の中の様々な音が不気味に聞こえて仕方がありません。墓の近くで不気味な音を聞いて縮み上がったイカボードですが、それが風で揺れる草が木にぶつかって生じたものだとわかると、今度は大笑いします。そこに………本当に、首なし騎士が現れたのです。馬に跨り、右手に剣、左手にハロウィンらしくカボチャを持った首なし騎士が、イカボードに襲い掛かってきたのです。

イカボードは必死で逃げます。このイカボードと首なし騎士の追いかけっこはかなりの緊迫感があります。「ここまで来れば安心だ」と思える場所まで何とか逃げてきたイカボードですが、首なし騎士は追ってはこないものの、カボチャを投げつけてきました。恐怖に震えるイカボード…翌朝、その場所にはイカボードの帽子とカボチャの破片が落ちていました。イカボードの姿はどこにもありません。行方不明になってしまったのです。スリーピー・ホロウ村の人々は、イカボード先生は首なし騎士に連れ去られたのだと信じているのです。そして、イカボードがいなくなったことで、ブロムはカトリーナと結婚することができました。

…というわけで、イカボード先生に感情移入して観ていると、何とも釈然としないものを感じてしまいます。ハッピーエンドで終わらないところが、他のディズニー作品とは異なります。ともかく、子供心にはかなり怖かったですね。カリフォルニアのディズニーランドには、ハロウィンの時期には首なし騎士が出てきてくれるそうです。日本でも是非やってもらいたいものです。

この映画(『イカボード先生のこわい森の夜』)の原作はワシントン・アービング。ちなみに、ディズニーではありませんが、ティム・バートン監督、ジョニー・デップ出演の『スリーピー・ホロウ』という映画もありますね。

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2005年10月12日 (水)

2005年、東京ディズニーランドのハロウィン‐パンプキンキングダムへの誘い‐

9月から始まった東京ディズニーランド(以下、TDLと略称)のハロウィンイベントも、あと20日足らずですね。私が大好きだった「ロック・アラウンド・ザ・マウス」は4月から8月末までの長期間のイベントだったため、ハロウィンのイベント期間はとても短い気がして、あと少しだけかと思うと寂しいですね。でも、ハロウィン本番は10/31なので、これからどんどん盛り上がることでしょう。

ハロウィンは元々、秋の収穫を祝い悪霊を追い出す古代ケルト人の祭りが起源で、それがキリスト教に取り入れられたのだそうです。ケルト人の一年の終わりも、10/31なのだそうですよ。最近初めて知りました。ちなみにケルト人というのは、中央アジアからヨーロッパにやってきた、インド・ヨーロッパ語族ケルト語派の民族ですね。

IMGP1543 さて、TDLのハロウィンは、悪霊というテーマは結構そっちのけな感じでして、とにかくカボチャ・かぼちゃ・南瓜という何とも楽しい雰囲気になっています。天下のミッキーマウスは、パレードで、パンプキンキングダムの王様(写真左)です。 最初にTDLの公式サイトで彼のこの衣装を見たときは、イマイチだなぁ~と思って違和感を感じていたのですが、実物を見たら気になるほど違和感はありませんでした。

__imgp1331 ミニーはカボチャの馬車に乗ったプリンセスとして登場(写真右)。「プリンセス」という言葉は、正しくは「王の娘」という意味であって、決して王妃ではないのですが、細かいことをツッコむのはやめておきましょう。そうでないと、ミニーがミッキーの娘という異常な設定になってしまいますから…。

__imgp1518 __imgp1502 ドナルドダックはパレードの先頭、何でもカボチャに変えてしまうことができる魔法大臣として登場です(写真左)。恋人のデイジーも、相変わらずセクシーです(写真右)。 ドナルドのおじさんである、スクルージ・マクダックは、昨年のパレードと同じ衣装で登場します。 さらに、ドナルドの甥っ子三人(ヒューイ・デューイ・ルーイ)も登場します。彼ら三人にはスペシャルイベントでしか会うことができませんので、貴重です。

そのほかの登場キャラクターは、チップ&デールと、彼らの憧れの歌姫・クラリス。プルートとグーフィー。ハートの女王、ディー&ダム、マッドハッター。スティッチ、ウィッチ(『白雪姫』の魔女)です。ウィッチは、カボチャのベーターカロテンで永遠の若さと美しさを手に入れようとしているところが笑えます。

__imgp1506__imgp1522 左はスクルージおじさん。ドナルドのおじさんです。ドナルドと間違える人が少なくありませんが、別人ですよ。

右はドナルドの甥っ子の一人であるデューイ。 ヒューイ・デューイ・ルーイの見分け方は、ヒューイ・デューイ・ルーイの順番に、赤・青・緑の服装をしているところ。右の彼は青い服装なので、デューイというわけです。ただし、アニメでは時折、三人とも同じ色の服を着ていたりするため、見分けにくいこと